2019 Fiscal Year Research-status Report
牛車腎気丸のパーキンソン病モデルを用いた神経保護効果の検証
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17K09299
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬場 孝輔 大阪大学, 医学系研究科, 特任講師(常勤) (90750159)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 神経炎症 / 中枢神経 / パーキンソン病 / 実験的脊髄炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題において牛車腎気丸(GJG)の抗神経炎症効果について検証を行った。実験的自己免疫性脊髄炎(EAE)マウスモデルではGJG投与にて神経障害の程度が軽減することを示した。その機序としてGJGがp38のリン酸化を抑制することで炎症性サイトカインTNFαの発現抑制し、その結果、中枢神経炎症におけるミクログリア、アストロサイトの活性化、集簇を抑制することが生化学的、病理学的に確認された。また、リンパ球を用いた再刺激神にてT細胞の分化には影響を及ぼさないことが確認されたことから抗神経炎症作用のみを示すことが確認された。次に中枢神経にのみ作用する神経毒であるMPTPを用いた薬剤性パーキンソン病モデルマウスにおいても同様の結果が確認された。つまり特定の疾患モデルによるものでなく普遍的にGJGが神経炎症を抑制する作用を有することを示す結果である。現在、論文投稿を行いリバイス中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、論文のリバイス中であり、当初の予定通り進行していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
牛車腎気丸の抗神経炎症作用に関してオミクス解析を行い、特にグリア細胞への影響を分子レベルで検討しドラックリポジショニングへと展開する予定である。
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Causes of Carryover |
実験動物施設の建て替え工事が2019年度から始まったため動物実験の制限があり予定通り進めることが出来なかった。
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