2019 Fiscal Year Annual Research Report
A novel treatment for sarcopenia targeting mitochondrial dynamics and autophagy
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17K09309
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
赤崎 雄一 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (00631920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 義之 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (00573023)
大石 充 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50335345)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 老化 / 骨格筋減少 / ミトコンドリア / オートファジー / 酸化ストレス / アンジオテンシン |
Outline of Annual Research Achievements |
老化による筋減少症は、65歳上の老人の35%に存在すると報告があり、老人の活動性や代謝能の低下を引き起こす原因として重要視されている。本研究の目的は、骨格筋老化の原因を検討し、治療ターゲットを明らかにすることである。老化の原因として、ミトコンドリアの機能異常が報告されている。またミトコンドリアの質的管理にはオートファジーも関与していることが推測されている。本研究では、骨格筋におけるミトコンドリアの加齢性変化を観察し、ミトコンドリアの機能障害および質管理に関与するオートファジーの機序について解明し、筋減少症の改善ができるか検討した。酸化ストレスは、加齢に伴う筋萎縮のリスク因子であり、ミトコンドリア機能障害を惹起すると仮定した。したがって、正常(C57BL/6)および高コレステロール(ApoEノックアウト)マウスを比較した。さらにアンジオテンシン受容体ノックアウトは、酸化ストレスの影響を軽減すると仮説をたて、ApoEとアンジオテンシン受容体(AT1aR)のダブルノックアウトマウスを用いて比較検討した。1.加齢による筋肉量・筋力およびミトコンドリア機能について、12週齢の若年と80週齢の高齢マウスについての筋力については、80週齢では筋力が低下して、更にApoEノックアウトマウスでは、正常マウスに比較して筋力が低下していた。しかし、AT1aRノックアウトにより、正常同等に筋力は保持されていた。2.加齢による骨格筋の低下しており、ApoEノックアウトで更に低下していたが、AT1aRノックアウトにより、筋肉量は保持されていた。3. 酸化ストレスによりApoEノックアウトでは骨格筋のFissionが増え、骨格筋分化が抑制されていたが、AT1aRノックアウトにより、Fissionが減少していたため、ミトコンドリアダイナミクスのバランスは改善していると考えられた。
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Research Products
(18 results)