2017 Fiscal Year Research-status Report
Multicenter study to detect early esophageal and esophagogastric junctional adenocarcinoma using a fluorescent probe
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17K09343
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 桂子 北海道大学, 大学病院, 医員 (60791952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 俊介 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (10443475)
畑中 豊 北海道大学, 大学病院, 特任講師 (30589924)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 食道腺癌 / 食道胃接合部腺癌 / 蛍光プローブ / DPP-IV |
Outline of Annual Research Achievements |
参加施設のうち、北海道大学病院(当院)、恵佑会第2病院、北見赤十字病院、渓和会江別病院、市立函館病院から、13症例の新規症例を登録し、EP-HMRGによる蛍光イメージングを行った。前年度に行った症例と合計し、18症例の登録となった。そのうち、病理結果と未染標本が得られた12症例までの免疫染色を行い、病理学的所見とイメージング所見との対比を行った。結果、12病変中10病変でEP-HMRG散布後数分以内に腫瘍部に一致して経時的に増強する緑色の蛍光がみられた。蛍光が観察された10例は病理学的にも病変部にDPP-IVの発現が確認された。扁平上皮下に病変が進展する症例では、扁平上皮表層に癌腺管が開口する部位において点状の蛍光が良好に確認され、早期食道腺癌、および接合部腺癌で、表層に癌病巣が露出する領域で、蛍光イメージングが癌の検出に有用であることを示唆する結果であった。一方、非癌領域においても、腸上皮化生腺管にDPP-IVが発現しており、癌部と非癌部に蛍光の差が得られづらく、腸上皮化生が豊富な胃粘膜を背景とする病変では、癌部に蛍光が観測されても周囲とのコントラストが得られづらく、蛍光イメージングによる検出の有用性が劣ることがわかった。病変部に蛍光がみられなかった2例中1例は、放射線照射後の症例、もう1例はpor2優位の残胃の症例であった。これらは病理学的にもほとんどDPP-IVは発現していないことがわかり、放射線照射後の症例や癌の組織型によっても蛍光が観測されない可能性が考えられた。、
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
参加施設からの症例登録が研究開始当初に想定されたよりも少なく、症例収集にやや時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も同様に症例を蓄積し、検討する。現時点で一定の傾向が得られてきたため、もし当初の目標としていた30症例に満たない場合でも結果をまとめる方向とするか、検討する。
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Causes of Carryover |
経費の節約によって生じた101322円は、次年度の10月の学会出席による出張費に充てる。
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