2019 Fiscal Year Annual Research Report
Role of novel ghrelin receptor binding protein PLA2G16 in gastrointestinal cancer cells
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17K09344
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
武田 宏司 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (60261294)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | グレリン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
GHS-R1a/PLA2G16が発現している数種類の消化管癌細胞株について、細胞増殖、アポトーシスに与えるGHS-R1aアゴニスト(グレリン)およびインバースアゴニスト(SPアナログ)の影響を検討したが安定した結果が得られなかった。このため実験予定を変更し、GHSR1aを安定的に発現したHEK293細胞を作製して解析をおこなった。まずHEK293細胞においてGHS-R1aとAdPLAの結合性を再確認したところ、GHS-R1a とAdPLAの結合が再確認された。しかしながら、β2アドレナリン受容体とAdPLAとの結合は確認されなかったことから、GHS-R1a とAdPLAの結合は特異的であることが明らかとなった。GHSR1a安定発現HEK293細胞にSRE-ルシフェラーゼおよびCRE-ルシフェラーゼを導入した細胞を用いた検討において、グレリンにより誘導されるSREおよびCRE-レポーター活性上昇は、AdPLAの共発現により変動しなかった。このことから、AdPLAはGHS-R1aを介した情報伝達に対し影響を及ぼさないと考えられた。グレリンにより誘導されるc-fos mRNA発現上昇は、AdPLAの共発現により変動しなかった。GHS-R1aはAdPLAのホスホリパーゼ活性を低下させたが、GHS-R1aアゴニスト/インバースアゴニストによる影響がみられなかったことから、GHS-R1aはシグナル非依存的にAdPLAの酵素活性を低下させていると考えられた。GHS-Rの第6膜貫通ドメイン以降が欠損したGHS-R1bにおいても同様の結果が得られた。
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