2019 Fiscal Year Annual Research Report
The effects of Dysbiosis on intestinal stem cells, inflammation, and cancer
Project/Area Number |
17K09347
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神宝 隆行 東京大学, 医学部附属病院, 登録研究員 (90791591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早河 翼 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60777655)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 消化管幹細胞 / Dysbiosis / 樹状細胞 / Notch経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
Notchシグナルと下部消化管粘膜恒常性との関連、さらに幹細胞・前駆細胞の機能を制御する樹状細胞とDysbiosisの役割についてさらなる検討を行った。Mist1陽性内分泌系前駆細胞はNotchシグナルにより脱分化を生じるが、Notch経路の活性化は主に1型サイトカイン(IL12/23/TNFa)の発現上昇によりもたらされることが分かった。逆に2型サイトカイン(IL33/25/13/5)は前駆細胞からの内分泌系成熟細胞の分化を誘導し、特にTuft cellの過形成を著明に誘導した。この経路におけるTuft cellの過形成は、腸内細菌層の存在に依存していた。Tuft cellの一部はMist1陽性内分泌系前駆細胞より供給されるが、より効率よくTuft cellを標識するため、新たに作成したTrpm5-CreERTマウスとProx1-CreERTマウスを用いた解析を行った。Tuft cellの分化は内分泌前駆細胞へのアセチルコリン刺激により制御されていることを見出した。さらにこのマウスを用いて腫瘍遺伝子の変異をTuft cell選択的に導入したところ、大腸に腫瘍が形成された。このTuft cellからの腫瘍形成も腸内細菌層依存的であった。また、樹状細胞を選択的にアブレーション可能なCD11cCre;RosaDTAマウスを作成した。このマウスは大腸>小腸に自然発症型腸炎を発症したが、この腸炎は腸内細菌層依存的であった。樹状細胞アブレーション後の腸炎粘膜においてはLgr5+幹細胞の減少が認められる一方で、Ki67+増殖前駆細胞の増加が認められた。内分泌系細胞の減少も認め、1型サイトカインによる作用が優位になっている可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)