2019 Fiscal Year Research-status Report
バレット食道におけるバレット腺癌リスクマーカーの検討
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17K09364
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
村尾 高久 川崎医科大学, 医学部, 講師 (40388971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 昭子 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80275354)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | バレット腺癌 / LSBE / SSBE / PDZK1 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの臨床研究の成果でLSBEやEACとの関連性が認められたSERPINB7に注目し、SERPINB7の遺伝子を導入した強制発現株および対照株の樹立をバレット腺が んの細胞株OE19, OE33を使って試みたが、困難であった。そのため同様の傾向を示すPDZK1に注目して同様に発現株の作成を試みたところ、OE33で安定な発現株 が得られた。PDZK1過剰発現およびノックダウンプラスミドを構築し、OE33に空ベクターをトランスフェクトしたB5細胞と、PDZK1を過剰発現させたP細胞を作成した。それぞれの細胞の増殖能と、Proteasome inhibitor(PSI)によるアポトーシス刺激に対するPDZK1の作用を、Annexin-V、ヨウ化プロピジウム(PI)による2重染色を行い、フローサイトメトリーで解析し調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
両細胞で増殖速度に差を認めなかった。DMSOを添加した対象群に比べてPSI刺激群ではB5細胞の有意なアポトーシスの増加を認めたが、P細胞ではアポトーシスの増加抑制を認めた。また、ヘキスト33342とPIによる2重染色でアポトーシス小体を指標とした場合でも同様の結果を認めた。アポトーシス実行蛋白をWestern Blottingで解析したところ、B5細胞においてPSI刺激で増加したCleaved Caspase3の発現は、P細胞では抑制されていた。
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Strategy for Future Research Activity |
PDZK1はEACにおいて抗アポトーシス作用を増強し癌の抵抗性を増加させる可能性がある。以上のことを当初は第38回Cytoprotection研究会にて発表・論文投稿の予定であったが、現在の社会情勢のため第38回Cytoprotection研究会が延期されている。
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Causes of Carryover |
遺伝子を導入した強制発現株および対照株の樹立が遅れたため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は、これまでの投稿などに使用する予定である。
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