2018 Fiscal Year Research-status Report
大腸発がんに関わるスーパーエンハンサー領域の同定とその臨床応用
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17K09387
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
原田 拓 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60468030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 英一郎 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60567915)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | DNAメチル化 / 大腸がん |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、多発鋸歯状病変症例の発がんリスクが極めて高いことが明らかにされている。大腸がん細胞のエンハンサー領域ではヒストンH3リジン27アセチル化(H3K27ac)とDNAメチル化(シトシンメチル化)が共存したbivalentな状態にあることが、エンハンサー機能の活性化に必要であることが報告されている(Charlet et al. Mol Cell, 2016)。 そこで多発鋸歯状病変の背景粘膜に特徴的なDNAメチル化異常を探索した。エンハンサー領域のメチル化異常が大腸発がんに関与している可能性に着目し、多発鋸歯状病変症例の腫瘍と背景粘膜で高メチル化を示すエンハンサー領域を同定した。さらにこのエンハンサー領域は近傍のがん関連遺伝子Cの発現との間に正の相関を認めた。この領域のメチル化ががん遺伝子Cの発現上昇を誘導し、発がん素地を形成している可能性を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発がんと関連する、エンハンサー領域のメチル化異常が抽出できた。
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Strategy for Future Research Activity |
多数の臨床献体における検証と発がんにおける機能的意義の解明を予定している。
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Causes of Carryover |
ChIPシークエンスの条件検討に時間を要した、ChIPがワークするようになり、シークエンスに使用する。また多数検体の解析、機能解析で使用する予定
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Research Products
(2 results)