2021 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the mechanism of tumor microenvironment modulation through exosomes in hepatocellular cancer stem cells
Project/Area Number |
17K09401
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
小暮 高之 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (70400330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 賢治 旭川医科大学, 大学病院, 助教 (00736332)
嘉数 英二 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (20509377)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / エキソソーム / 癌幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
癌幹細胞とその微小環境は化学療法耐性の主因と想定され、有望な治療標的である。本研究は、肝癌幹細胞のエキソソームを介した微小環境の調節機構を解明し、介在する機能性RNAを同定してこのRNA分子の阻害剤の抗腫瘍効果を明らかにすることを目的とした。 ヒト肝癌細胞株からセルソーターを用いて幹細胞を回収し、低接着表面加工のディッシュに幹細胞用特殊培地を用いて培養した。幹細胞はスフェロイド状の細胞集塊を形成したが、その数は少なく、培養上清からエキソソームを回収することが出来なかった。次に、肝癌幹細胞集塊の大量培養の方法として、低接着ディッシュに特殊培地を用いて肝癌細胞株を2-4週間培養し、形成された細胞集塊を回収して新たなプレートに播種することを繰り返してスフェロイド状の細胞集塊数の濃縮を試みた。この方法で10 cmの培養ディッシュ当たり1500-2300個程度の細胞集塊が得られたが、回収したエキソソームおよびRNAの収量は十分ではなかった。次に、3次元構造を有する低接着培養ディッシュを用いて肝癌細胞株を培養した。培養開始3日目から細胞集塊が形成され、10 cmの培養ディッシュ当たり約17000個の細胞集塊が得られ、4週間まで問題なく生存状態を維持出来ることが明らかとなった。HepG2で大量培養を行いこの培養上清からエキソソームを回収して抽出したRNAにおいて、snoRNA U43, 18S ribosomal RNAは単層培養由来のエキソソームと比べてそれぞれ0.71倍、0.82倍の発現を示した。3次元構造を有する低接着ディッシュと幹細胞用培地を用いて肝癌細胞株を培養することにより、肝癌幹細胞を長期に維持して、分泌するエキソソームをおよび内包するRNAの解析が可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)