2019 Fiscal Year Annual Research Report
Pathological deterioration of liver component cells by hepatitis B virus infection and the mechanism of hepatocarcinogenesis
Project/Area Number |
17K09414
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
川口 和紀 金沢大学, 医学系, 特任教授 (90579632)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | B型肝炎ウイルス / Notchシグナル / 肝細胞癌 / 肝線維化 |
Outline of Annual Research Achievements |
HBV感染が慢性肝疾患の進展や肝発癌に至る上でどのように肝組織環境が影響しているかについて、HBVのみならず他の背景肝疾患因子の臨床検体を用いて検討を行った。 その結果、アルドケト還元酵素の発現が、肝線維化の進展と大きく関連し、肝組織内での産生のみならず、細胞外への蛋白分泌が認められ、血清より検出が可能であった。B型慢性肝疾患症例においても同様に検討を行い、その結果抗核酸アナログ製剤投与下の肝発癌予測が、本蛋白の測定がこれまで報告してきたWFA(+)-M2BPやHBコア関連抗原とともに有用であることが判明した。 これまでの報告からは、肝線維化のシグナルは類洞内皮細胞や星細胞から肝細胞に各因子が伝達され、慢性肝疾患進展の病態が出現されうる。今回B型慢性肝疾患症例で一細胞遺伝子解析を行い、線維化シグナルが内皮細胞や肝細胞において変動を呈し、かつHBV感染肝細胞における遺伝子動態を包括的に解析し、役割を果たす各種因子が存在することを明らかにした。 本研究では、HBV感染肝細胞における慢性肝疾患としての病態やHBVそのものの動態は、これまで報告してきたように、Notchシグナルのような直接細胞間のリガンド・レセプターを介して伝達する系、また接触した細胞間で伝達しない、例えば液性因子が関与した相互作用があり、その関連した蛋白が病態とともに血清中に分泌されうることが判明した。以上を体系的にとらえることにより、HBVが感染した肝組織環境の変化がより明確となることが示唆された。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Serum aldo-keto reductase family 1 member B10 predicts HBV-related hepatocellular carcinoma during nucleos(t)ide analogue treatment2019
Author(s)
Kazunori Kawaguchi, Masao Honda, Noriaki Orita, Masataka Kanno, Rika Horii, Kouki Nio, Takeshi Terashima, Tetsuro Shimakami, Kuniaki Arai, Taro Yamashita, Yoshio Sakai, Tatsuya Yamashita, Eishiro Mizukoshi, Shuichi Kaneko
Organizer
The Liver Meeting 2019
Int'l Joint Research
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