2019 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of emergence of hepatitis C virus with resistance-associated substitution after liver transplantation
Project/Area Number |
17K09420
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
上田 佳秀 神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (90378662)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | C型肝炎 / 肝移植 / direct acting antiviral / 耐性変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 肝移植後C型肝炎に対するグレカプレビル+ピブレンタスビル治療の効果と安全性の解析: 肝移植後C型肝炎に対するグレカプレビル+ピブレンタスビル治療の本邦における治療成績を多施設共同研究として解析した。HCV1型ならびに2型の肝移植後C型肝炎症例25例に対してグレカプレビル+ピブレンタスビルが投与され、嘔気のため3日で治療中止となった1例を除く24例(96%)にてSVR12が達成された。8週治療が行われた13例全例でSVR12が達成され、肝移植後C型肝炎に対する8週間治療の有効性が示された。また、4例の透析例を含む8例の重度腎障害例が含まれており、腎不全例や透析例に対する安全性と有効性が示された。有害事象は24%に認めたが、治療薬に関連した有害事象は嘔気、皮膚掻痒症、軽度の腎障害のみであった。薬剤関連有害事象による中止例はなく、1例のみが軽度の拒絶反応を認めている。以上の結果から、グレカプレビル+ピブレンタスビル治療は、肝移植後C型肝炎例に対して、安全かつ効果的であることが示された。 2. 肝移植前後おける薬剤耐性変異HCVのダイナミクスの解析: 第三世代シーケンサーを用い、肝移植後の慢性肝炎期、インターフェロン治療前、HCV再発時、DAA治療前、HCV再々発時、HCV再発後1ヶ月の血清からRNAを抽出し、HCVゲノム配列のシークエンス準備を行った。その結果、各段階において非常にHCVクローンの多様性が大きく変化していることが明らかになった。HCVのNS3, NS5A領域の既知の薬剤耐性変異についても治療前後でダイナミックに変化していた。NS5AにP32del変異を持つ2症例については、遺伝子変異頻度が非常に高く、遺伝子不安定性が生じていることが明らかになった。
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[Journal Article] Single-molecular real-time deep sequencing reveals the dynamics of multi-drug resistant haplotypes and structural variations in the hepatitis C virus genome.2020
Author(s)
Yamashita T, Takeda H, Takai A, Arasawa S, Nakamura F, Mashimo Y, Hozan M, Ohtsuru S, Seno H, Ueda Y, Sekine A.
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 10
Pages: 2651
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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