2017 Fiscal Year Research-status Report
癌促進的微小環境を標的とした膵癌内視鏡的治療法の開発
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17K09469
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
虻江 誠 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (50599967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 賢一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (10282055)
玉井 恵一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 部長 (40509262)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 膵癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦において2006年~2008年に診断された膵癌患者の5年相対生存率は7.9% と報告されている。この生存率はあらゆる癌種の中で最も低く、20%を下回るのは膵癌のみである。1993~1996年に診断された膵癌例の5年相対生存率は6.5%であり、様々な診断法や新しい抗がん剤が開発されてきた10年の時を経ても、生存率に大きな改善はみられていない。罹患数も増加傾向にあり2015年には39000人、死亡数もほぼ同数の33000人と推測される。その原因として、早期発見が困難であるとともに、進行癌に対する有効な治療法がないことが挙げられる。従って、膵癌患者の予後を改善するためには進行例に対する画期的な治療法を開発することが急務である。 膵癌は周囲に豊富な間質を伴うことが多く、癌と間質細胞の相互作用によって癌が進展すると考えられている。癌細胞は酸素が充分にある状態でも、酸化的リン酸化ではなく解糖系によってエネルギーを得ることがWarbrug効果として古くから知られている。しかし、最近抗がん剤耐性や転移を示すような悪性度の高い癌細胞は、通常の癌細胞とは異なり、解糖系ではなく酸化的リン酸化によってエネルギーを得ている可能性が示唆され始めている。 私たちは間質におけるPOSTN発現が膵癌代謝や免疫をコントロールする重要な分子であると考え、POSTNを制御している、あるいはその標的となって癌促進的な微小環境の構築に関与するmiRを同定し、そのmiRを治療標的とすることを着想した。 本年度は、膵癌発がんモデルマウスの作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に問題なく進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
1) POSTNが膵癌悪性化を促進する分子機構と関連するmiRを網羅的遺伝子解析にて明らかにする;2) POSTNが関与する癌代謝経路をメタボローム解析によって解明する;3) POSTNが癌免疫機構へ関与しているか、マウス膵癌細胞をPOSTN KOマウスと野生型マウスに移植し、比較検討する;4) POSTN関連miRを標的とした膵癌治療の有効性を多数のpatient-derived xenograft (PDX)と遺伝子改変膵癌マウスモデルを用いて確認する。
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Causes of Carryover |
膵癌発がんマウスの掛け合わせにエフォートの大部分を割いたため、予定よりも少額支出となった。次年度以降のマウスの解析に残額を使用する。
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