2021 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of circulating microRNAs for the detection of early stage pancreatic cancer
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17K09471
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松崎 潤太郎 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 准教授 (60464864)
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Project Period (FY) |
2021-01-01 – 2022-03-31
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Keywords | マイクロRNA / 膵がん / 胆汁酸 / CRISPR/Cas9 / リプログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、初代分離培養した膵外分泌細胞に対して低分子化合物を曝露させ、ケミカルダイレクトリプログラミングを行って膵前駆細胞を樹立し、この細胞に胆汁酸によるストレス刺激を与えることで膵発がん初期の環境をin vitroでモデル化し、膵発がん超初期のバイオマーカーとなるmicroRNAの同定を試みるものである。我々はラットおよびマウスの膵外分泌細胞を用いて、特定の低分子化合物のコンビネーションが膵前駆細胞を誘導することを見出した。また膵外分泌細胞よりDolichos biflorus aggleutinin (DBA)レクチンを用いて分取した膵管上皮細胞が膵前駆細胞の由来細胞であることも見出した。この細胞は1細胞クローニングが可能で、膵前駆細胞マーカーであるPdx1およびNkx6.1の発現が増強されており、またこれを浮遊培養させることでDithizone陽性のインスリン分泌顆粒を有する内分泌細胞様の形質を獲得することから、膵前駆細胞と見なして遜色ないことが確認できた。この細胞に胆汁酸を曝露させるにあたり、膵管内の胆汁酸は抱合型であることを考慮し、グリココール酸、タウロコール酸、グリコケノデオキシコール酸、タウロケノデオキシコール酸を選定した。結果、細胞内で胆汁酸の濃度依存的に上昇するmiRNAのうち、ヒトがん組織においても上昇するmiRNAを複数同定し、これらが膵がん初期段階における重要なmiRNA変動と考えられた。またCRISPR/Cas9技術によって、EGF非存在下でも増殖可能なKRAS変異陽性膵前駆細胞の樹立にも成功した。この細胞に、p53変異、SMAD4変異、およびその両方を導入した細胞も樹立した。現在これらの細胞内miRNA発現変化も解析中である。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Machine learning-based multiple cancer detections with circulating miRNA profiles in the blood2021
Author(s)
Matsuzaki J, Kato K, Matsuzaki J, Yamamoto Y, Yi O, Ayyar S, Miyajima R, Nolan T, Kawai N, Kato K, Ota N, Ochiya T
Organizer
ASCO Annual Meeting
Int'l Joint Research
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