2021 Fiscal Year Annual Research Report
Prevention of esophageal stricture using antifibrotic drug
Project/Area Number |
17K09480
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
永見 康明 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (70464633)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ピルフェニドン / 狭窄 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラットの食道潰瘍は、先端が楕円形のポリエチレンチューブを用いて漿膜に酢酸を3分間局所的に接触させて誘発した。潰瘍発生後3日目からPFD(500 mg/kg)を1日1回腹腔内に投与した。潰瘍治癒後の食道狭窄に対するPFDの効果は、9日目に食道造影により評価した。Caspase-1および成熟型IL-1βの蛋白質量をウェスタンブロッティングで評価した。食道の線維化はMasson trichrome染色で病理学的に評価した。 潰瘍は誘発後3日に最大化し、9日目にほぼ瘢痕化し、重度の狭窄が見られた。PFDは潰瘍の治癒を促進し、粘膜下層の線維化を減弱させ、食道狭窄を予防した。また、PFDは6日目のNLRP3インフラマソームと線維化関連分子の上昇を抑制した。IL-1βの投与で、PFDの潰瘍治癒と狭窄形成に対する治療効果が消失した。さらに、NLRP3阻害剤およびCaspase-1阻害剤は、PFDの効果と同様に、creaved caspase-1と成熟IL-1βタンパク質および線維化関連分子の増加を抑制することが示された。 以上の結果からPFDは、NLRP3インフラマソームにより産生されるIL-1βや線維化関連分子の発現抑制を介して、食道潰瘍の治癒を促進し、狭窄形成を抑制することが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)