2017 Fiscal Year Research-status Report
生体吸収性材料による消化管穿孔予防および穿孔部閉鎖を目的とした新規治療法の開発
Project/Area Number |
17K09481
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
宮澤 光男 帝京大学, 医学部, 教授 (20200165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合川 公康 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (20438823)
平能 康充 帝京大学, 医学部, 講師 (50422647)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 内視鏡的粘膜下層剥離術 / 生体吸収性ポリマー / 消化管再生 / 消化管絆創膏 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、生体吸収性材料を利用し消化管を再生させることにより、食道、胃、大腸の内視鏡的粘膜下層剥離術(以下ESD)後の穿孔予防および穿孔部閉鎖を目的とした新規治療法を開発することにある。そのために、生体吸収性カバードステント、等の穿孔部を閉鎖するツールと内視鏡的にポリマーシートを確実に壁欠損部に貼付する手技の確立を検討している。内視鏡的な手技に関連する論文としては、「Laparoscopic liver resection using a monopolar soft-coagulation device to provide maximum intraoperative bleeding control for the treatment of hepatocellular carcinoma.」 Miyazawa M, et al. Surg Endosc. 2018 :32(4):2157-2158.が掲載された。ESD後に生体吸収性材料で穿孔部を閉鎖する手技の確立に関しては、動物実験を施行する予定であった、埼玉医科大学の動物舎の改築のため、進んでいない。この生体吸収性材料を臨床応用するため、海外の大学、企業における臨床研究場所を検索するため、本年度は国内と海外でのこの研究に関する発表および、学会場において、海外の大学の研究者、企業の研究者とデイスカッションを多数行った。来年度は動物実験場所を北海道大学に移し、手技の確立をさらに検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大動物の実験を施行しようと予定していた埼玉医科大学における動物舎の改築工事が長引き、大動物の実験が不可能であったため、手技の開発の研究が全く進んでいない。しかし、本研究の最終目的は、臨床において、この生体吸収性材料を使用することであり、海外の研究者および本邦の研究者と臨床で使用するためのストラテジーをかなり検討できた1年であった。また、平成30年度は、動物実験を北海道大学で施行していただくことになり、実験計画が当初の計画に追いついていくと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終目標は、現在、消化管の絆創膏として検討しているこの生体吸収性材料(シート)を、臨床の場で使用可能とすることである。 そのために、1)腹腔内に内視鏡的にデリバリーできる手技を開発すること。 2)臨床研究を支援していただける企業を見つけ出すこと(海外、国内での発表、他の研究者との検討をさらに行う)。 3)臨床研究可能となる方法を検討する。 を今後行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
動物実験を予定していた埼玉医科大学の動物舎の改築工事が長期となり、大動物の実験が困難であったため、H29年度は、臨床研究が可能となるように、国内外の研究者とデスカッションをするため、学会発表等の出張が多数となった。H30年度は動物実験を北海道大学で施行する予定である。また、臨床研究が可能となるように学会参加、他の研究者とのデスカッションを行う予定である。
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Research Products
(3 results)