2018 Fiscal Year Research-status Report
各種心筋症の診断および臨床像における心筋病理組織評価の有用性の検討
Project/Area Number |
17K09512
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
河野 浩章 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (30325659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒔田 直昌 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (00312356)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 心筋症 |
Outline of Annual Research Achievements |
各種心筋症の診断および臨床像における心筋病理組織評価の有用性の検討について行っているが、特殊な心筋症の診断や、心筋症様の病態を呈していてもそれ以外の疾患が原因であることが心筋生検で判明した症例などがあり、心筋生検の有用性と心機能低下を生じる病態解明について研究を進めることができた。以下に、各年度の研究実施計画のないように沿って研究実績の概要を説明する。 1)平成29年度の検討について:現在までラミン心筋症の遺伝子解析を行い3例確定診断ができ、それらについて論文投稿中である。また、たこつぼ心筋症について1例の剖検例がみつかり、その症例と心筋生検施行例4例について検討中である。高齢者での不整脈源性右室心筋症でもプラコグロビン低下がみられた症例報告が受理された。また、褐色細胞腫による心筋症病態について、カテコラミン心筋症について検討でき症例報告が受理された。現在、研究症例100例ついて、免疫染色のための未染色標本を各10枚ずつ準備し、心筋症全体についての免疫染色による検討を進めている。 2)平成30年度の検討について:内科治療にて心不全がある程度コントロールされた症例で、心筋生検所見と心肺運動負荷試験での検討で、心筋生検での心筋細胞の筋原線維の粗鬆化による空胞変性が運動耐容能低下に関連があることが分かり、現在論文作成中である。また、内科治療にて心不全がある程度コントロールされず心臓再同期療法が施行された症例での心筋生検標本所見の検討では、無効例では、心筋脱落と線維化が問題であることが判明し、さらに免疫染色での検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
それぞれの検討で免疫染色の進捗がやや遅れている。今まで心筋生検を施行した症例で、今回の研究について該当する症例100例について、免疫染色のための未染色標本を各10枚ずつ準備がようやく終了した。現在、免疫染色に使用する抗体を購入し、染色準備をしているが、よい抗体を見つけるのに時間がかかっているため、研究がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究に使用する抗体についてそれぞれ数種類購入し、条件設定や希釈濃度について検討を進め、使用できる抗体を見つけて、各種染色を行うようにする。
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Research Products
(1 results)