2019 Fiscal Year Annual Research Report
Relationship between the mechanism of atrial fibrillation and glutamic acid
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17K09532
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
高野 信太郎 金沢医科大学, 医学部, 助教 (80793421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤林 幸輔 金沢医科大学, 医学部, 助教 (10633323)
河合 康幸 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40324157)
中西 宏明 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90392274)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 心房細動 / グルタミン酸 / グルタミン酸受容体 / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
心房細動患者に認められる心筋障害の原因として、全身の酸化ストレスに着目した。酸化ストレスを引き起こす原因は数多くあるが、我々はアミノ酸の一つであるグルタミン酸に注目して実験を行った。 以前に健常人と比較して心房細動患者は血漿グルタミン酸濃度が高い傾向にあることを発表した。(Dis Markers. 2016; 2016: 7650976)血漿グルタミン酸濃度と酸化ストレスに相関があることも報告されておりグルタミン酸をラットに対して1か月間、皮下注射投与を行い、全身の酸化ストレス測定を行った。3種類の血中酸化ストレス物質(ヒドロペルオキシド、グルタチオン、ニトロチロシン)の測定を行い、グルタミン酸の投与により酸化ストレスが変動する事を確認した。 グルタミン酸投与群の心房筋および心室筋に対して組織学的評価を行ったが、HE染色とアザン染色の両者において有意差は見られなかった。肉眼的な差異は認めなかったがWestern blotting法にて心筋の線維化や肥大を示すマーカー(α-actinやMMP-9など)に有意差を認めたことより、グルタミン酸投与が分子レベルにて心筋の線維化や肥大に影響を及ぼす事を明らかとした。 グルタミン酸受容体が関与している可能性を考えて複数のグルタミン酸受容体を調べると、一部のグルタミン酸受容体の発現量に変化を認めた。グルタミン酸投与によりグルタミン酸受容体の変動、心筋の線維化マーカーの変動、酸化ストレスの上昇を確認したが、心房細動との関連に関しては不明であり今後の課題と考える。また同時に採取された他の臓器における研究に関しても今後予定している。
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