2018 Fiscal Year Research-status Report
肺障害・肺線維化における血管内皮細胞と線維芽細胞の相互作用
Project/Area Number |
17K09609
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
乾 直輝 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (80402254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 隆文 浜松医科大学, 医学部, 教授 (30291397)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肺線維化 / ブレオマイシン |
Outline of Annual Research Achievements |
肺線維症は肺の線維化を主体とする難治性,進行性の致死的疾患で,発症や進展機序の更なる解明が望まれている。現在のところ,何らかの刺激によって上皮障害が惹起され,続いて線維芽細胞が活性化して異常な組織修復として線維化が進展すると考えられている。本研究では,肺線維化形成過程における内皮細胞の機能に着目し、エアロゾル化ブレオマイシン肺線維化モデルを作成し、線維化肺組織より回収した肺血管内皮細胞を用いて,肺線維化過程における内皮細胞機能を検討する。前年度および当該年度においては、C57BL/6マウスにエアロゾル化したブレオマイシンを経気道的に注入し、ブレオマイシン誘導性肺線維化モデルマウスを作成した。投与7、14、21、28日後にそれぞれ肺組織を回収し、HE染色およびトリクローム染色で肺組織を病理学的に検討したところ、細胞浸潤は投与後7日で観察され、線維化はブレオマイシン投与21日後で著明であった。これら組織学的変化はびまん性に生じており、エアゾル化ブレオマイシン投与によって肺線維症モデルが形成可能なことが確認された。線維化の形成は、気管支肺胞洗浄の細胞解析やヒドロキシプロリン測定にても確認された。続いて同組織より血管内皮細胞の分離を試みた。研究計画にそった方法で抗体を用いて高純度の血管内皮細胞の分離が可能であった。この細胞よりRNAを抽出しRT-PCRを実施、線維化メディエーターや炎症性サイトカインの発現を確認、内皮細胞の間葉転換を生じている事が明らかとなった。この結果の一部は学会、論文発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、ブレオマイシン誘導性肺線維化モデルマウス作成と肺血管内皮細胞の機能解析、間葉系転換の検討が実施され、一部の結果を論文報告している。線維芽細胞との共培養実験を実施中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究課題として、研究計画に沿って線維芽細胞の共培養および添加薬による肺血管内皮細胞の機能解析を順次を推進する予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度は研究が順調に進み、得られた結果をまとめる作業に重点を置いたことと、線維芽細胞との共培養の条件設定のため、少数サンプルを用いた検討であったため、使用マウス数ならびに単離のための試薬、単離細胞を用いた検討の施行数が予定より少なくなり、当該助成金が生じた。31年度は、これらの条件設定を踏まえた実験の施行数が多くなることが予定され、使用マウスや実験試薬等の消耗が多くなると予想される。
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Research Products
(2 results)