2017 Fiscal Year Research-status Report
腸内細菌叢がCOPD患者の痩せ・気腫性肺病変進行に及ぼす影響とその機序の検討
Project/Area Number |
17K09653
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
黄瀬 大輔 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (50572418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 恭幸 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00362377)
小川 恵美子 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (00378671)
今枝 広丞 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20623317)
安藤 朗 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252395)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / 腸内細菌叢 / CT |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、これまでに慢性閉塞性肺疾患(COPD)に見られる肺気腫が痩せの体格と関与することを報告した。この知見をさらに発展し、本研究ではCOPD患者において腸内細菌叢の変化が全身炎症の亢進・腸管から吸収されるエネルギー量の減少をもたらすことで痩せを引き起こし、このことが痩せているCOPD患者に認められる気腫性肺病変の進行につながっているのではないか、との仮説を検証することを目的としている。この目的を達成するため、COPD患者の便を用いて腸内細菌叢解析を行い、気腫性肺病変は胸部CT画像を用いて評価を行う予定としている。 本研究開始に当たり、必要となる滋賀医科大学倫理委員会の審査、承認を受けた。また、便サンプル収集法についての検討を行った。 今年度には、滋賀医科大学呼吸器内科を受診するCOPD患者から本研究への参加者をリクルートし、研究対象者に対して十分な説明を行ったうえで同意取得とサンプル(便、血液)・臨床情報(身体計測、呼吸機能検査など)・胸部CT画像データ収集を開始した。サンプル・臨床情報・CT画像データについては匿名化を行って保存している。 また、CT画像データを用いた画像解析はApollo software (VIDA diagnostics) およびImageJ software (NIH) を用いて行うことを確定し、各測定値の観察者間のばらつきなどについて評価を行った。そのうえで、研究参加者のCT画像を用いて気腫性肺病変などについての計測を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究対象者のリクルート、同意取得が進んでいる。それに伴い、検体収集が進んでいる。 また、研究対象者のCT画像を取得し、CT画像解析を開始している。
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Strategy for Future Research Activity |
検体を収集した時点で、腸内細菌叢解析を行う。CT画像解析の結果と併せて、腸内細菌叢と気腫性肺病変との関連を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
検体採取状況に応じて、検体保存容器や解析用試薬等をその都度購入するため、助成金残余が生じた。当該助成金については次年度助成金と併せて、当初の予定通り、検体収集・保存と解析用試薬の購入に使用する予定である。
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