2021 Fiscal Year Research-status Report
孤発性筋萎縮性側索硬化症治療薬としての分子標的薬RNAアプタマーの研究
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17K09747
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤松 恵 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (00753675)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ALS治療薬 / RNAアプタマー / ALSモデル / カルシウム透過性 / 運動ニューロン / ADAR2 |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度は、ALSモデルマウス(AR2マウス)を用いた、分子標的薬RNAアプタマーのALS治療薬としての可能性について、前年度までにほぼ終了している短期および長期投与試験の結果をまとめて論文投稿のために必要なデータを補充した。具体的には、鎮静効果検討マウスの匹数の追加、統計的分析を拡充した。 RNAアプタマーの長期投与により、運動機能が有意に増加し、またALSの病理である、TDP-43の細胞内局在は、完全ではなかったものの改善し、TDP-43の核内への局在量が増えたことで、ALSの治療薬としての可能性が見いだせた。結果を論文として纏め、Life Science Alliance誌へ11月に投稿、1月に受理され雑誌へ掲載された。Akamatsu, M. et al. Testing of the therapeutic efficacy and safety of AMPA receptor RNA aptamers in an ALS mouse model. Life Sci Alliance, 2022 Jan 12;5(4):e202101193. doi: 10.26508/lsa.202101193. RNAアプタマーのうち、特にFN1040は、副作用としても鎮静効果がほぼ観られなかったことから、次の課題としては臨床への応用を考えている。そのためには投与方法の検討が必須であり、ドラッグデリバリーシステムを用いた検討や経鼻投与などへの効果を今後検討したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2種類のRNAアプタマーを用いた短期および長期投与による運動機能評価を終了、データに関しては統計的分析も終了、予定していた海外科学雑誌への掲載も完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となるR4年度はまとめのための期間とし、次の研究に向けての準備としてAR2マウスの繁殖、ベースとなる運動機能データの取りまとめを行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナ流行により、国内および海外学会出張を取りやめたことにより、次年度使用額が生じた。
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