2019 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of motor neuron death focusing on nuclear body abnormality by dipeptide repeat protein
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17K09749
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
横関 明男 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (90515719)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ALS / GGGGCC / ジペプチドリピート / 核内小体 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis, ALS)は,運動神経の変性,脱落により全身の筋萎縮を来たし,進行期には呼吸不全に至る致死性の神経変性疾患である.ALSは,孤発性,遺伝性が存在し,遺伝性ALSの原因遺伝子のひとつである第9染色体上のC9ORF72遺伝子は,GGGGCC配列の異常伸長によりALSが発症発症する.同遺伝子変異は,欧米で最も頻度の高い家族性ALSの原因遺伝子であり,患者病理所見が,孤発性ALSと同様の所見を示すことから,C9ORF72遺伝子の遺伝子変異の解析は,孤発性ALSの病態解明にもつながると考えられ,注目されている.C9ORF72遺伝子変異による神経細胞死の機序のひとつとして,異常伸長したGGGGCC配列が,開始コドン(ATG)に依存しないnon-ATG dependent translationによりdipeptide repeat(glycine-prorin(GP), glycine-alanine(GA), glycine-arginine'GR))の反復配列に翻訳され,翻訳されたpeptideが神経細胞死の寄与するという仮説で研究を進めている. 申請者は,神経細胞内の核内小体に着目してALSの病態解明を行っている.本年度は,前年度までに作成したdipeptide repeatの安定発現細胞(10リピート,100リピート)を用いて,核内小体のひとつであるCajal小体の構成蛋白であるNOLC1,WRAP53の発現を,免疫染色,ウエスタンブロット,mRNAの定量PCRで比較を行った.NOLC1は,10リピートと比較して100リピートでは,蛋白量の低下を認めた.またNOLC1の形態は,10リピートより100リピートで大きい凝集体を認めた.一方WRAP53は,蛋白やmRNA発現量や形態に変化を認めなかった.
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Research Products
(1 results)