2018 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of the role of new disease modifier variant chromogranin B in the common molecular pathology of neurodegenerative diseases
Project/Area Number |
17K09756
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
太田 康之 岡山大学, 大学病院, 講師 (20746854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 康二 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20212540)
山下 徹 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 講師 (60644408)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 神経変性疾患 / 疾患修飾遺伝子 / クロモグラニンB / 異常構造蛋白 |
Outline of Annual Research Achievements |
新規の神経変性疾患修飾遺伝子Chromogranin B(CHGB)は異常構造蛋白(misfolded protein)の細胞間伝播に関わり、P413L変異(variant)は日本人女性の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症年齢を早めることが判明している。本研究では、神経変性疾患共通の病態である異常構造蛋白の神経細胞間伝播(プリオン仮説)におけるCHGBの役割を解明することを目的としている。具体的には、代表的神経変性疾患であるALS、アルツハイマー病及びパーキンソン病患者における、性別による発症リスクおよび発症年齢についてのCHGB遺伝子変異関与についての遺伝学的解析と、CHGB変異の有無による臨床病型の違いの解析である。また、P413L変異CHGB発現ALSモデルマウス(G93A-SOD1トランスジェニックマウスおよびAAVベクターを使用したTDP43発現マウス)、アルツハイマー病モデルマウス(APPマウスとのdouble Tgマウス)の作成および性別毎の病態解析であり、神経変性の主要な原因となりえる酸化ストレスとの関連を明らかにすることである。現在、CHGB遺伝子解析のために、ALS、アルツハイマー病およびパーキンソン病患者の遺伝子検体を収集しており、また各患者の臨床病型を記録している。またG93ASOD1マウスにおける酸化ストレスの解析のために酸化ストレスを可視化できる0KDマウスとALSモデルマウスであるG93A-SOD1マウスをかけあわせてダブルトランスジェニックマウスを作成し、ALS病態における酸化ストレスの経時的変化の解析をLuciferase発光の観察(in vivo imaging)により行い、ALS病態における酸化ストレスの増強を確認し、組織学的解析をすすめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、神経変性疾患共通の病態である異常構造蛋白の神経細胞間伝播(プリオン仮説)におけるCHGBの役割を解明することを目的としており、代表的神経変性疾患であるALS、アルツハイマー病及びパーキンソン病患者における、性別による発症リスクおよび発症年齢についてのCHGB遺伝子変異関与についての遺伝学的解析と、CHGB変異の有無による臨床病型の違いの解析を行うために、現在、ALS、アルツハイマー病およびパーキンソン病患者の遺伝子検体を収集しており、また各患者の臨床病型を記録している。また、P413L変異CHGB発現ALSモデルマウス(G93A-SOD1トランスジェニックマウスおよびAAVベクターを使用したTDP43発現マウス)、アルツハイマー病モデルマウス(APPマウスとのdouble Tgマウス)の作成および性別毎の病態解析が目的であり、神経変性の主要な原因となりえる酸化ストレスとの関連を明らかにするために、まずG93A-SOD1マウスにおける酸化ストレスの解析のために酸化ストレスを可視化できるOKDマウスとALSモデルマウスであるG93A-S0D1マウスをかけあわせてダブルトランスジェニックマウスを作成し、ALS病態における酸化ストレスの経時的変化の解析をLuciferase発光の観察(in vivo imaging)により行い、ALS病態における酸化ストレスの増強を確認し、またin vivo imagingによる酸化ストレスの評価法を確立した。
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Strategy for Future Research Activity |
ALS、アルツハイマー病及びパーキンソン病患者における、性別による発症リスクおよび発症年齢についてのCHGB遺伝子変異関与についての遺伝学的解析と、CHGB変異の有無による臨床病型の違いの解析を継続するために、ALS、アルツハイマー病およびパーキンソン病患者の遺伝子検体収集および各患者の臨床病型の記録を継続する。十分な検体数が収集できたところで遺伝子解析を行う。また、P413L変異CHGB発現ALSモデルマウス(G93A-SOD1トランスジェニックマウスおよびAAVベクターを使用したTDP43発現マウス)、アルツハイマー病モデルマウス(APPマウスとのdouble Tgマウス)の作成および性別毎の病態解析が目的であるが、神経変性の主要な原因となりえる酸化ストレスとの関連を明らかにするために、酸化ストレス可視化ALSモデルマウスである、OKD/G93A-SOD1ダブルトランスジェニックマウスにおける酸化ストレスの組織学的解析を継続する。
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Causes of Carryover |
ALS、アルツハイマー病及びパーキンソン病患者における、性別による発症リスクおよび発症年齢についてのCHGB遺伝子変異関与についての遺伝学的解析と、CHGB変異の有無による臨床病型の違いの解析を継続するために、ALS、アルツハイマー病およびパーキンソン病患者の遺伝子検体収集および各患者の臨床病型の記録を行い、また、神経変性の主要な原因となりえる酸化ストレスとの関連を明らかにするために、酸化ストレス可視化ALSモデルマウスである、OKD/G93A-SOD1ダブルトランスジェニックマウスを作成し、in vivo imagingによる解析を施行したが、予定より低予算で済んだ。次年度は、ALS、アルツハイマー病及びパーキンソン病患者における、性別による発症リスクおよび発症年齢についてのCHGB遺伝子変異関与についての遺伝学的解析と、CHGB変異の有無による臨床病型の違いの解析を継続する。またP413L変異CHGB発現ALSモデルマウス(G93A-SOD1トランスジェニックマウスおよびAAVベクターを使用したTDP43発現マウス)、アルツハイマー病モデルマウス(APPマウスとのdouble Tgマウス)の作成および性別毎の病態解析を行う。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Enhanced oxidative stress and the treatment by edaravone in mice model of amyotrophic lateral sclerosis.2018
Author(s)
Ohta Y, Nomura E, Shang J, Feng T, Huang Y, Liu X, Shi X, Nakano Y, Hishikawa N, Sato K, Takemoto M, Yamashita T, Abe K.
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Journal Title
J Neurosci Res.
Volume: Epub ahead of print
Pages: Epub ahead
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] The pathological role of P413L variant chromogranin B as disease modifier in female amyotrophic lateral sclerosis.2018
Author(s)
Ohta Y, Soucy G, Phaneuf D, Audet JN, Gros-Louis F, Yamashita T, Sato K, Takemoto M, Hishikawa N, Julien JP, Abe K
Organizer
第59回日本神経学会学術大会
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