2017 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of real-time diagnostic system for needle electromyography by audio features
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17K09800
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
野寺 裕之 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 講師 (40363147)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 人工知能 / ディープラーニング / 音特徴量 / 針筋電図 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、針筋電図の放電パターンをリアルタイムで判別することを目的とする。針筋電図の放電パターンの判別は、主観的判断に委ねられることが普及を妨げている。我々は筋画像の微細情報に対し機械学習の手法を用いたところ、異なる疾患群を高率に判別できた。本研究では、「音色」や「リズム」に基づいた針筋電図の音信号情報を、最新の機械学習アルゴリズムで解析し、放電パターンをリアルタイムで判別する。針筋電図の放電を、音信号パラメータからなる「微小データの塊」として解析する本研究により、針筋電図の自動診断プログラムの開発につながることが期待できる。 本年度は解析環境をセットアップし、針筋電図データの集積を行った。具体的にはLinux OSをインストールしたコンピュータを元に、多変量解析ソフトウェア及び機械学習ソフトウェアをセットアップした。引き続き少数例をもとにしたパイロット解析を行った。動画ファイルから音ファイルを保存し、長さ2秒のファイルを多数作成した。その音声ファイルからソフトウェアを用いて音特徴量を抽出した。多変量解析を行ったところ、筋原性筋活動電位と神経原性筋活動電位のデータを比較した場合、90%以上の正判別率で判別することが可能であった。今後はディープラーニングなどの解析方法を比較し、正判別率の比較を行うと同時に、より多数のパターンの針筋電図放電に対して人工知能システムが持つ判別力を比較検討していく。将来的には筋電計に組み込むことでリアルタイム判別が可能となることを目指していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析環境のセットアップが完了し、解析システムが順調に稼働している。今後は症例を集積してより高精度のシステムを作成していくことが必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
人工知能システムの開発のため、ディープラーニングを積極的に採用する。従来の音特徴量を用いた解析方法と正判別率を比較していく。大量の教師データをもとにした解析が判別率の上昇の鍵となるため、引き続きデータの蓄積に努めていく。筋電計への組み込みを目指し、企業との共同研究を視野に入れ、特許出願を行う予定である。
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Causes of Carryover |
解析用コンピュータに含まれるGPUなどの電子部品の価格が当初の予想よりも安価に入手可能であったため。 来年度の使用計画として、より高速な計算が可能となるためのGPU追加購入を予定している。
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