2018 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of insulin secretory mechanisms through large scale generation of genetically-modified insulin secreting cells and omics analysis
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17K09850
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
石原 寿光 日本大学, 医学部, 教授 (60361086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤城 緑 日本大学, 医学部, 助教 (50420211)
渡邉 健太郎 日本大学, 医学部, 准教授 (80373017)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | オミックス / メタボローム / 解糖系 / TCAサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度作製したisocytorate dehydrogenase 1, malic enzyme 3, puruvate carboxylase の発現抑制インスリン分泌MIN6細胞および過剰発現MIN6細胞のインスリン分泌、インスリン生合成に対する効果を検討した。結果の一部は、他のインスリン分泌細胞であるINS-1における遺伝子発現修飾の既報と異なっていた。その原因は明らかではないが、既報においては、恒常的に遺伝子発現を修飾しており、2次的な変化を生じる可能性があり、その影響をみていて、本来の遺伝子修飾の直接の結果を見ていない可能性がある。一方、我々の実験系はテトラサイクリン誘導的遺伝子発現修飾システムであり、発現修飾は2日から7日であるため、2次的変化は最小限であり、直接の効果を見ていると考えられる。 さらに、解糖系酵素の発現修飾も試み、phosphoglycerate kinase, pyruvate dehydrogenase catalytic subunit, phosphoenolepyruvate cayboxykinase の発現がインスリン分泌あるいは、インスリン合成を変化させることを観察した。そして、その過程を担う分子が解糖系中間体から生じていることをメタボロームの解析から見出した。 一方、同様な実験系を用い、tetraspanin群遺伝子のインスリン分泌細胞における役割を解析している。その一つtetraspanin33の過剰細胞株およびsiRNAにより発現抑制を施したMIN6細胞におけるtranscroptome解析、proteome解析の結果、tetraspanin33がストレス応答の調節に関与していることが明らかになった。その詳細なメカニズムについて検討中である。 また、細胞内ATPおよび細胞内NADHのダイナミックな変化を検討するために、MIN6細胞にATP sensor 分子あるいはNADHセンサー分子を発現させ、グルコースによる特徴的な動態を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TCAサイクルまたは解糖系を構成する酵素の遺伝子発現修飾により、インスリン分泌やインスリン生合成に関して、様々な表現型が観察された。それらの結果を組み合わせることにより、新たなシグナルの解明に向けて進むことができている。ただ、shRNAの発現では十分な遺伝子発現抑制ができない場合があることが分かった。この問題を克服するために、Crispr/Cas9 systemを用いた培養細胞での遺伝子破壊と調節的発現を組み合わせた実験系を作製しつつある。このように、遺伝子修飾細胞株の作製おおむね順調であるが、作製された細胞株の解析において、特に受託metabolome解析は、費用がかるために、十分実行できていないという課題が存在する。ターゲット分子を絞った質量分析装置を用いた解析を私たち自身で行うように、準備を進めている。 tetraspanin分子の解析においては、良好な抗体が存在しないため、実験を進める上での障害になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
metabolomeの解析が高価であるため、事前に条件を最適に設定して、効果が見やすい条件で解析するように準備を進めている。このため、細胞を刺激する時間などの最適条件を検討していく。リン酸化プロテオーム解析も平行して検討し、活性化されている可能性のあるシグナル経路を絞っていくことも検討している。また、市販の抗体が十分には適切でないものについては、受託での抗体作製を行う。 細胞内代謝の重要性は、様々な細胞での様々な現象におけるシグナルとして重要であることが明らかにされつつある。腫瘍細胞の悪性転化、免疫担当細胞における活性化などで、細胞内糖代謝から派生するこれまでには、明らかではなかったシグナルが存在することが明らかになっている。インスリン分泌細胞では、ブドウ糖を含めた栄養素の代謝がシグナルの中心であるが、他の細胞で明らかになってきている代謝由来シグナルについて、インスリン分泌細胞での役割の可能性を探索する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Prolyl isomerase Pin1 suppresses thermogenic programs in adipocytes by promoting degradation of transcriptional co-activator PRDM162019
Author(s)
Nakatsu Y, Matsunaga Y, Yamamotoya T, Ueda K, Inoue MK, Mizuno Y, Nakanishi M, Sano T, Yamawaki Y, Kushiyama A, Sakoda H, Fujishiro M, Ryo A, Ono H, Minamino T, Takahashi SI, Ohno H, Yoneda M, Takahashi K, Ishihara H, Katagiri H, Nishimura F, Kanematsu T, Yamada T, Asano T.
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Journal Title
Cell Reports
Volume: 26
Pages: 3221-3230
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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