2017 Fiscal Year Research-status Report
Functional analysis of circ/miRNA in malignant lymphoma
| Project/Area Number |
17K09914
|
|---|
| Research Institution | Akita University |
|---|
Principal Investigator |
田川 博之 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (30373492)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
| Keywords | miRNA / circRNA / malignant lymphoma / multiple myeloma |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
H29年度は、1) circRNAおよび2) miRNAに関して以下の解析および実験を行なった。circRNAとmiRNAの関係に関する実験はH30-31年度以降に行う予定である。
1) circRNAの解析: H29年度はリンパ腫細胞(n=30)の維持に重要なcircRNAのスクリーニングを中心に解析を行なった。H27-29年にかけて約5000個のcircRNAに対する約15,000個sh-RNAを含むレンチウイルスベクターを作製した。対象となるB細胞リンパ腫細胞株に（細胞：ウイルス＝1:1）の感染(MOI 0.3-0.4)が起こるように、約15,000種のsh-RNAを同時に感染させた。感染した細胞株を継代世代ごとにサンプル採取しgenomic DNAを抽出し、それぞれのsh-RNAが持つ固有のバーコード配列を次世代シーケンサーで比較しどのsh-RNAが感染集団から喪失しているか、すなわち腫瘍細胞を死に至らしめるかを継時的データから抽出し、腫瘍維持に重要な役割をもつcircRNAをいくつか同定することができた。現在、得られた候補circRNAに対し定量的PCR法による発現解析を行っている。
2) miRNAの解析: HDAC阻害剤で発現が回復してくるmiRNAを悪性リンパ腫を対象に研究し、多数のがん抑制miRNAを同定した(Abe et al., Oncotarget 2017)。また、そのなかでmiR-26aの機能解析を行なっている。miR-26aを導入したMyLa細胞株をNOGマウスに移植したところ、NOGマウスの生存期間が有意に延長した。このことはmiR-26aががん抑制miRNAであることを示している。miR-26aを導入した細胞株は細胞老化を示すことから、現在miR-26aの標的因子の探索を網羅的遺伝子発現検索やウエスタンブロットなどにより行なっている。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H29年度の研究としては、以下の克服すべき問題点が生じている。
1) レンチフィルスベクターの感染効率が、当初考えられたよりもよくない。
2) 腫瘍細胞のアポトーシス評価に手間取っている。
3) 定量PCRのprobeがうまく設定できず、データ解析にばらつきが生じている。
これらのことは条件設定等を工夫することによって改善させることができる。
|
| Strategy for Future Research Activity |
H30年度はTotal RNAから合成したcDNAをテンプレートとしDivergent primerを用いて定量PCRを用いて行い、正常対応細胞と細胞株間のcircRNA発現差を検討する。H31年度以降には以下を計画している。CircRNAの機能評価とsh-RNAによる腫瘍抑制効果の検討: 予測プログラムやmiRNA発現解析を用いて、候補circRNAに吸着されるmiRNAを推定し、腫瘍細胞維持に与える影響について検討する。特定のcircRNAは予測サイトで、どのmiRNAが吸着の可能性があるかわかる。それらのmiRNAの変異を組み込んだluciferase vectorを構築し、その活性を検討することでき、実際に吸着されるmiRNAを特定することができる。腫瘍維持に中心的な役割を担う治療標的になりうる候補分子について、circ RNAのsiRNAや、circRNAの標的miRNAを組み込んだ腫瘍細胞を使用した下流蛋白発現変動や、アポトーシス、細胞増殖、細胞老化、臓器浸潤などのin vitroの検討の他に、免疫不全マウス(NOG)へ移植し、がん抑制効果のin vivo検討を行う予定である。
|
| Causes of Carryover |
34円は、次年度に繰り越し雑費に充填する。
|
-
-
-
[Journal Article] A distinct subtype of Epstein Barr virus positive T/NK-cell lymphoproliferative disorder: Adult patients with chronic active Epstein Barr virus infection-like features.2018
Author(s)
Kawamoto K, Miyoshi H, Suzuki T, Kozai Y, Kato K, Miyahara M, Yujiri T, Oishi N, Choi I, Fujimaki K, Muta T, Kume M, Moriguchi S, Tamura S, Kato T, Tagawa H, Makiyama J, Kanisawa Y, Sasaki Y, Kurita D, Yamada K, Shimono J, Sone H, Takizawa J, Seto M, Kimura H, Ohshima K.
-
Journal Title
Haematologica
Volume: 未定
Pages: 未定
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
[Journal Article] Hypoxia-inducible microRNA-210 regulates the DIMT1-IRF4 oncogenic axis in multiple myeloma.2017
Author(s)
Ikeda S, Kitadate A, Abe F, Saitoh H, Michishita Y, Hatano Y, Kawabata Y, Kitabayashi A, Teshima K, Kume M, Takahashi N, Tagawa H.
-
Journal Title
Cancer Science
Volume: 108(4)
Pages: 641-652.
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
