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2018 Fiscal Year Research-status Report

Human Herpes Virus 6 reactivation after allogeneic stem cell transplantation

Research Project

Project/Area Number 17K09961
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

山崎 理絵  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80365262)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsヒトヘルペスウイルス6型再活性化 / 造血幹細胞移植 / 免疫再構築 / CD134 / デジタルPCR
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、同種造血幹細胞移植 (HSCT) 後のhuman herpesvirus-6 (HHV-6) 再活性化に関与する因子を継時的に解析し、再活性化のリスク因子を抽出することを目的としている。今年度の検討において、我々はHHV-6特異的受容体であるCD134の、CD4陽性T細胞での発現に着目し、ウイルスDNA量をより高感度に測定可能なデジタルPCR (dPCR) を用いて、CD4陽性T細胞におけるCD134陽性率とHHV6再活性化の関連性を解析した。
当院で同種HSCTを施行した患者34例を対象とした解析において、下記の結果を得た。①dPCRでは従来のリアルタイムPCRと比較してHHV-6 DNAの検出感度の向上が得られた。②HHV-6再活性化はdPCRで23例 (68%)に認められ、多変量解析では、前処置前のCD134/CD4比高値 (オッズ比 (OR)=2.4, P= 0.02) と臍帯血移植を含むHLA不適合移植(OR=16.0, P=0.02)の2つがHHV-6再活性化の高リスクとなることが抽出された。③治療介入を必要とするようなハイレベルの再活性化を起こした症例において、有意に移植前CD134/CD4比が高いこともわかり臨床的な意義も確認された。④移植後のCD134/CD4比はHHV-6再活性化に影響を与えなかった。
これらの結果より、移植前のCD134/CD4比高値がHHV-6再活性化のリスク因子となることが明らかとなり、HSCT前にCD134/CD4比を測定することでHHV-6再活性化の高リスク症例が抽出できる可能性が示唆された。HHV-6B再活性化の予防、早期診断、治療のガイドラインの構築につながる、重要な知見を得ることができたと考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究同意取得については、予定通り順調に進んでおり、100名を超える移植患者の登録を済ませているが、HHV-6の高度再活性化症例、脳炎発症症例は少数であり、さらなる症例数の蓄積が望まれる。
当初、細胞性免疫に着目してテトラマー解析やELISPOT解析を進めていたが、予想したような結果が得られなかった。アポトーシス解析や様々なサイトカインの動向も実施したが、ウイルスの再活性化との関連を疑うような一定の傾向を認めることができなかった。なお抗体解析については、前年度に解析を行っており、IF法での低抗体価患者において再活性化のリスクが高いことを学会にて報告した。デジタルPCR法の確立により、より高感度の解析が可能となり、ウイルス動態の詳細が明らかになったため、この結果を用いて細胞表面マーカーの発現パターンを解析したところ、今回の結果が得られた。現在英文誌に投稿中である

Strategy for Future Research Activity

ここまでの経過から、HHV-6再活性化に関与する因子の一つとして、CD134陽性CD4陽性T陽性細胞に着目して検討を進めていく方針とした。
現在までに移植前および移植後21日のウイルス再活性化の好発時期に、サンプルからCD134陽性CD4T細胞をソートしたうえでマイクロアレイ解析を行い、候補分子を抽出した。候補分子につき、リアルタイムPCR解析を行い、移植前と移植後の特性の相違、ウイルス再活性化の有無による相違を検討し、CD134分子がどのように再活性化に関わるのか、より詳細のメカニズムを探る。
特定の関与因子が同定された場合には、in vitroでHHV-6を感染させたうえで、その分子の発現の変化を検討する。また臍帯血細胞にこの分子を遺伝子導入、あるいはノックアウトし、HHV-6感染効率を検討する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] HHV-6 reactivation evaluated by digital polymerase chain reaction and its association with dynamics of CD134-positive T cells after allogeneic stem cell transplantation2019

    • Author(s)
      Hitomi Nakayama, Rie Yamazaki, Jun Kato, Yuya Koda, Masatoshi Sakurai, Ryohei Abe, Chieko Sumiya, Kohei Shiroshita, Shinichiro Okamoto, Takehiko Mori
    • Organizer
      45th Annual Meeting of the Europian Society for Blood and Marrow Transplantation
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 同種造血幹細胞移植後HHV-6再活性化におけるCD134陽性T細胞の影響2019

    • Author(s)
      中山 瞳、山崎 理絵、加藤 淳、甲田 祐也、櫻井 政寿、安部 涼平、綿貫 慎太郎、城下 郊平、住谷 智恵子、藤田 進也、山口 健太郎、岡本 真一郎、森 毅彦
    • Organizer
      第41回日本造血細胞移植学会総会 一般口演 大阪

URL: 

Published: 2019-12-27  

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