2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K09966
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
住田 孝之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00183054)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 膠原病学 / シェーグレン症候群 / Th1細胞 / Treg細胞 / iPS細胞 / ムスカリン作動性アセチルコリン受容体 / T細胞抗原病受容体 / T細胞機能転換分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
シェーグレン症候群(SS)の発症機序において、病因細胞であるM3R反応性Th1細胞の抗原特異性を維持したまま、制御機能をもったTreg細胞へ機能チェンジする誘導分子を検索し、創薬化することを目的としている。まず、抗原特異性を維持するためにTCR遺伝子が保持されるメリットを有するT-iPS細胞を応用する。研究成果は以下である。 1)SS患者(HLA-A24, A31, DRB1 14:54, DRB1 15:02)末梢血から、M3R反応性Th1細胞(IFN-γ産生)をフローサイトメトリー法を用いて分離し、35個のクローンを樹立した。 2)1)で樹立した5個のTh1細胞クローンに山中4因子をセンダイウイルスを用いて遺伝子導入し、7個のT-iPS細胞株をさらに樹立した。 3)樹立したT-iPS細胞が有するTCR遺伝子が、iPS細胞化する前のTh1細胞クローンと同一の再構成したTCRVβ遺伝子、TCRVα遺伝子であることをsequence法で確認した。 4)T-iPS細胞からSac法を用いてCD34+細胞を誘導し、GM-CSF/M-CSFで14日、次にGM-CSF/IL-4で7日刺激を加えることで、DC細胞への分化誘導に成功した(Stem Cell Reports 2017)。この細胞を用いることにより、T-iSP細胞のin vitroにおける分化誘導に使用することが可能となった。 5)T-iPS細胞をin vitroでCD34+CD43+細胞に分子誘導し、NSGマウスに細胞移入することで60日目のマウス末梢血においてヒト由来CD4+T細胞への分化を確認できた。現在、そのCD4+T細胞の表現型などを解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)SS患者末梢血由来M3R反応性Th1細胞からT-iPS細胞樹立に成功。 2)T-iPS細胞からDC細胞への分化誘導に成功。 3)T-iPS細胞からCD34+CD43+細胞へin vitroで分化誘導に成功。 4)NSGマウスへCD34+CD43+細胞を移入することによりCD4+細胞への分化誘導に成功。
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Strategy for Future Research Activity |
1) in vitroでT-iPS細胞から分化誘導したCD34+CD43+細胞をNSGマウスへ移入した後、in vivoにおいてコンスタントにCD4+T細胞が誘導される事実に関する再現性を確認する。2)1で誘導されたCD4+T細胞をin vitroでTreg細胞に分化誘導する。3)2のTreg細胞の再構成TCR遺伝子を元のM3R反応性Th1細胞と同一であることを確認する。4)Th1細胞株と同一TCR遺伝子を発現したTreg細胞において、DNA microarray法などによりTh1→Treg細胞への機能転換分子を解析する。5)4で選定した機能転換分子を用いてin vitroにおいてTh1→Treg細胞に誘導できるか否かを検討する。6)本研究で見出した新しいTh1→Treg細胞機能転換分子に関して、臨床応用に向けた治験をスタートする。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] The functional analysis of dendritic cells developed from T-iPS cells-derived from a single CD4+ T cell of Sjogren’s syndrome,2017
Author(s)
Asashima H, Iizuka M, Ando M, Lai C-Y, Tsuboi H, Hirota T, Takahashi H, Matsumoto I, Otsu M, Sumida T.
Organizer
第61回日本リウマチ学会総会・学術集会
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