2017 Fiscal Year Research-status Report
アペリン・APJシグナル制御による全身性強皮症の新規治療法の開発
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17K09968
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
横山 洋子 群馬大学, 医学部, 技術専門職員 (00241901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 精一郎 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20420185)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 全身性強皮症 / 線維化 / アペリン / 治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
全身性強皮症は、皮膚および内臓臓器の線維化、血管異常、免疫異常(自己抗体)を特徴とする発症機序不明の全身性疾患である。全身臓器の線維化・血管障害によって、消化器障害、肺線維症、肺高血圧症、腎硬化症などを合併する。皮膚の線維化に伴って脂肪組織が減少することが知られており、近年、脂肪組織から産生されるサイトカイン(アディポカイン)が皮膚の線維化の制御に関係することが注目されている。脂肪組織から産生されるサイトカイン(アディポカイン)の1つであるアペリンに着目して強皮症の線維化や血管障害との関連性について研究を開始し、アペリンが線維芽細胞の線維化を抑制し、その発現低下が強皮症の病態に関連することを明らかにしつつある。本研究の目的はヒトに対する安全性が示されているAPJアゴニストを用い、強皮症由来線維芽細胞に対する線維化の抑制効果や、強皮症モデルマウスを用いた線維化、血管障害への治療効果について検討することである。健常人および強皮症由来線維芽細胞をTGF-βで刺激し、APJアゴニスト添加によるαSMA, I型コラーゲン, TIMP-1, SPHK1の産生に対する影響をリアルタイムPCR法やELISA法にて検討し結果が得られている。強皮症マウスモデルであるブレオマイシン誘発強皮症モデルマウスを用いて、APJアゴニスト投与効果について検討して成果が得られている。現在は、炎症性サイトカインや、線維化に関する因子の変化について検討している。さらに血清アペリン量をELISA法にて測定し、強皮症患者と健常人にて比較を行った。本研究の成果によって、強皮症の皮膚線維化、血管障害に対する臨床応用が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに予定していた研究は終了しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得た成果を発展させて、今後予定している研究を遂行する
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Causes of Carryover |
理由: 予定していた予算に基づき使用していたが、未使用の予算が生じたため。 使用計画: 予定している研究を遂行するための物品の購入に使用する。
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