2018 Fiscal Year Research-status Report
アレルギー性気道炎症におけるWnt11産生樹状細胞の役割の解明
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17K09996
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
岩田 有史 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (90436353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 裕史 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00322024)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アレルギー性疾患 / 気管支喘息 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】Th2細胞分化とアレルギー性気道炎症におけるWnt11の役割とその作用機序の解明 【研究実績1】C57BL/6マウスに気道へのハウスダイトマイト(HDM)投与を繰り返し、アレルギー性気道炎症を惹起し、肺組織・縦隔リンパ節に誘導された好酸球、CD4陽性T細胞、CD11b陽性樹状細胞、CD64陽性樹状細胞、CD103陽性樹状細胞、気道上皮、単球由来樹状細胞を単離し、realtime-PCR法によりWnt11 mRNAの発現を解析した。 【研究実績2】近年GM-CSFにより誘導した骨髄由来細胞は、単一細胞集団ではなく単球/マクロファージと単球由来樹状細胞が存在することが報告された。骨髄をGM-CSF存在下で培養し、骨髄由来単球、骨髄由来樹状細胞をそれぞれ単離し、realtime-PCR法によりWnt11 mRNAの発現を解析した。単離した骨髄由来単球、骨髄由来樹状細胞とOVA(卵白アルブミン)特異的CD4T細胞(OT-II細胞)をOVA蛋白の存在下で共培養を行い、OT-II細胞におけるT-bet、Gata3、RORgt、Foxp3の発現をフローサイトメトリーを用いて解析した。さらに刺激時におけるIFN-g 、IL-4、IL-13、IL-17等のサイトカイン産生能を解析した。レトロウイルスベクターによりWnt11を強制発現させた骨髄由来単球、骨髄由来樹状細胞を用いて同様の実験を行い、Wnt11のT細胞分化への役割を検討した。 【研究実績3】実績2と同様の実験系においてWnt阻害薬を用いてWnt11の作用を抑制することによりWnt11のT細胞文化への役割を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Wnt11がT細胞分化誘導に重要であるという核となる知見が得られている。遺伝子欠損マウスの作製が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
Wnt11がT細胞誘導に重要な役割を持つことが明らかとなったため、今後はそのメカニズムの解明と治療応用について検討を行っていく。 CD11c-cre+/- Wnt11fl/flマウスの作製を引き続き行っていく。
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Causes of Carryover |
供与していただく予定であったWnt11 floxed mouseがモザイク欠損の表現系を持つことにより供与元より淘汰されてしまったため、現在Wnt11 floxed mouseを作成中であり、in vivo実験を次年度以降へ延期したため当該年度使用額の次年度持越しとなった。
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