2019 Fiscal Year Annual Research Report
Analyisis of mechanism of recepter for specialized pro-resolving mediator in order to innovation of therapeutic strategy on rheumatoid arthritis
Project/Area Number |
17K10000
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 孝作 京都大学, 医学研究科, 助教 (70599927)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | FPR2 / 実験的関節炎 / SREBP1 / 膝蓋下脂肪組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節炎におけるFPR2 (formyl peptide receptor2)の機能について:2019年度の研究において、ウシType IIコラーゲンにて誘導される実験的関節炎において、FPR2のリガンドであるResolvin D1(RvD1)を抗原投与後もコントロール群と比較して明らかな改善効果が認められなかった。FPR2のリガンドはRvD1だけでなく、血清アミロイドA蛋白(SAA)がRvD1とは別の結合部位でNF-kBを刺激し炎症性サイトカインの分泌を誘導することが報告されていることから、in vivo実験では相対的にRvD1の投与量が少ないと考えられた。SAAとRvD1がマクロファージにおいてどのように競合的効果を生み出すの明らかにするため、マウスマクロファージの細胞株であるRAW264.7細胞を用いてin vitro実験を行い、ある程度の競合阻害効果が確認された。 また、転写因子の一つであるSterol regulatory element-binding protein(SREBP)-1がTLR4刺激に応答してRvD1の基質であるドコサヘキサエン酸発現を誘導することから、ヒト変形性関節症(OA)もしくは関節リウマチ(RA)の手術時に獲得し得た脂肪組織を用いて、組織内マクロファージにおけるSREBP1の発現量を検討した。その結果、SREBP1は膝蓋下脂肪組織において発現量が低下していることが、サンプル数が増えることによって統計学的に有意差をもって明らかとなった。また、OAのマクロファージではCXCL10の遺伝子発現量が膝蓋下脂肪組織においてむしろ低下していることが統計学的に明らかにされた。
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