2017 Fiscal Year Research-status Report
ステロイド使用患者における潜在性結核感染症の高感度診断法の開発
Project/Area Number |
17K10024
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
前田 智代 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 研究員 (70782168)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 伸治 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80381854)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | Th17.1細胞 / 潜在性結核感染 / 関節リウマチ |
Outline of Annual Research Achievements |
フローサイトメトリーによるIFNγ産生Th17.1細胞検出の調整をするため、まずはT-スポットTBの結核特異抗原を使用し、健常者検体を用いて末梢血におけるTh17.1細胞の検討を行った。ヘパリン加採血を行いLeucosepリンパ球分離チューブを使用しPBMC層を採取した。最終濃度が5×10^5個/100μLとなるように調整した。マイクロプレートの各ウェルのPBMCにT-スポットTBのパネルA抗原(ESAT-6ヒト結核菌に相応する合成抗原)、パネルB抗原(CFP-10ヒト結核菌抗原に相応する合成抗原)、陽性コントロール(PHA溶液)、陰性コントロール(GIBCO AIMV無血清培地)を添加し培養した。細胞内にIFNγをとどめておくためにMonensin(モネンシン)を最後の5時間加えた。24時間培養後、細胞を表面染色(CD4抗体、CCR6抗体、CD161抗体、CXCR3抗体、CCR4抗体、それぞれ異なる標識ラベル)蛍光し、固定/浸透バッファーを用いて固定・浸透し、細胞内にあるIFNγを表面とは異なる蛍光で標識された抗IFNγ抗体を用いて細胞内サイトカイン染色を行った。 フローサイトメトリーにより多色解析を行ったところ、IFNγ陽性TYh17.1細胞陽性率はパネルA抗原5.2%、パネルB抗原3.8%、陰性コントロール2.9%、陽性コントロール(PHA溶液)で18.3%であった。これによりヒト末梢血を用いたフローサイトメトリー解析によって、IFNγ産生Th17.1細胞検出が可能であることが確認できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初IFNγを産生するTh17.1細胞はTh1細胞と同等の陽性率と考えていたが、予想に反し、Th1細胞と比較しTH17.1細胞の陽性率が少なかったため、健常者検体を用い慎重に検討を行い、検出するための抗体の濃度調整などに時間がかかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
IFNγ産生Th17.1細胞検出が可能であることが確認できたため、今後当院外来通院中膠原病患者の結核暴露群と非結核暴露群でのフローサイトメトリー法によるTh17.1産生細胞の割合を確認していきたい。
|
Causes of Carryover |
当初IFNγを産生するTh17.1細胞はTh1細胞と同等の陽性率と考えていたが、予想に反し、Th1細胞と比較しTH17.1細胞の陽性率が少なかったため、健常者検体を用い慎重に検討を行い、検出するための抗体の濃度調整などに時間がかかった。IFNγ産生Th17.1細胞検出が可能であることが確認できたため、今後当院外来通院中膠原病患者の結核暴露群と非結核暴露群でのフローサイトメトリー法によるTh17.1産生細胞の割合を確認していきたい。
|