2017 Fiscal Year Research-status Report
新たな成長障害―GH-IGFシグナル蛋白遺伝子異常症の病態解明
Project/Area Number |
17K10078
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
鞁嶋 有紀 鳥取大学, 医学部, 講師 (20403412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伯野 史彦 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (30282700)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 成長障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
<目的>成長ホルモン(Growth hormone: GH)とGHにより分泌が誘導されるインスリン様成長因子[insulin-like growth factor(IGF)]は人体の成長に関わっている最も重要な成長因子である。しかし、GH-IGFシグナルには多くの蛋白が複雑に関わっており、ヒトの成長障害との関連についてはGH、IGF自身の分泌障害以外は未だ明らかにされていない。私達は2014年度より、原因不明の低身長患者を対象に、次世代シークエンサーを用いたGH-IGF系シグナル関連蛋白のエクソーム解析研究を開始し、世界で初めてのGH-IGFシグナル蛋白遺伝子(IRS1および,IGFALS)異常による成長障害を同定した。本研究では、さらに、対象を増やし、エクソーム解析にて、GH-IGF系シグナル蛋白遺伝子異常による成長障害(GH-IGFシグナル蛋白遺伝子異常症)を検討し、機能解析を進めることで、これまで明らかにされていなかった成長障害の病態解明を行う <研究の成果>平成29年8月から2月の半年間、産休および育休のため、研究が中断したが、平成29年度は計4例の次世代シークエンスの解析を行ったが、今のところGH-IGFシグナル蛋白遺伝子異常は同定されなかった。一方で、すでに同定したIRS1遺伝子異常の機能解析を共同研究者である東京大学伯野とともに行っており、本遺伝子異常により、IGFシグナルの低下が明らかにされたが、さらに実証を深めるため、本遺伝子異常をノックインしたマウスを作成し、本遺伝子異常の成長に及ぼす作用について、詳細に検討している。その結果が判明後、論文を投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
主任研究者が妊娠出産、産休のため一時的に実験を継続することができない時期が半年間あったため。また、解析の対象サンプルも思った以上に少ないため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年3月より主任研究者の復帰により研究を再開し、次世代シークエンサーでの解析を進める。。またすでに同定された遺伝子異常(IRS1遺伝子)の機能解析の研究を進める他、論文の投稿を行う予定である。
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Causes of Carryover |
主任研究者が半年間産休および育休取得のため研究の遂行が難しかったためである。平成30年3月より復帰し、本研究を遂行している。引き続き対象者を取得し次世代シークエンサーによる解析を再開し、また現在解析中のサンプルを含め、解析後に新たな遺伝子異常が同定された場合は、PCRダイレクトシークエンス法で遺伝子異常を確認後、細胞を用いて機能解析を行い、論文を作成する予定である。また、現在遂行中のIRS1遺伝子変異の機能解析研究も引き続き行い、論文を作成する予定である。
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Research Products
(1 results)