2019 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of emotional dysfunction in mouse model of neurodevelopmental disorders: focusing on alternative polyadenylation
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17K10081
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
福光 秀文 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (00308280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗宮 仁美 岐阜薬科大学, 薬学部, 助教 (20548713)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 選択的 polyA 付加反応 / 社会行動 / 遺伝子改変マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
1.選択的polyA付加反応に関与する遺伝子Xの遺伝子改変マウス(Xgt/+マウス)は社会性の行動異常を呈した。その他の異常行動として、自発運動量の増加、立ち上がり回数および身づくろい回数の増加など不安関連行動異常を見出した。 2.RNA-seq 法によって検討したところ、Xgt/+マウス全脳におけるトランスクリプトームレベルの発現変動はわずかであったが、特定の脳部位において、モノアミンの有意な含有量変動を見出した。また、全メタボローム解析から複数の脂質代謝産物の変動を見出した。 3.Tet-On システムを用いて、ドキシサイクリンの濃度依存的にタンパク質Xの発現を誘導できるモデル細胞を作製した。また、この細胞を用いて、タンパク質Xの変動に伴い発現変化するタンパク質Yとタンパク質Zを見出した。現在、その分子機構の解明を検討している。これまでの成果から、この反応は選択的 polyA 付加反応とは関与せず、直接的なタンパク質相互作用に基づくのではないかと考えている。 4.神経系モデル細胞を用いた研究から、神経分化とともに発現変動する遺伝子の中で、X 遺伝子のRNA 干渉法を用いた発現抑制の顕著な影響を受ける遺伝子群に着目し、その選択的 polyA 付加反応を直接モニターできるリポーター遺伝子発現評価系を構築することに成功した。現在、そのバリデーションを急ぐとともに、これらの評価系を用いて、神経分化ともに変動する選択的 polyA 付加反応の分子機序を検討している。
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