2020 Fiscal Year Research-status Report
小児期発症の神経筋疾患における心拍変動解析を用いた予後指標の作成
Project/Area Number |
17K10082
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
服部 文子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80444975)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早野 順一郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90173054)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 神経筋疾患 / 心拍変動 / 予後予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
24時間ホルター心電図を用いて、小児神経筋疾患患者における心拍変動の特性を見出し、心臓合併症の治療評価指標を見出すことが本研究の目的である。平成25~28年度の検討(文部省科学研究費情勢事業 若手研究(B)課題番号25860877)では、デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者の死亡例15人77データについて解析した。その結果、生命予後予測に心拍変動が進行性に低下している傾向を認めた。 平成29年度はさらに症例を追加し、112例530データを解析した。また、死亡例は計20例82データに増加した。前研究同様に死亡例で、心室性期外収縮、心拍変動の各パラメーター(SDNN、pNN50、r-MSSD、HRVTI、Deceleration capacity of heart rate、心拍変動スペクトル分析)を解析し、生命予後を予測できるか検討した。心拍変動の各パラメーターはすべて、死亡日に近くなると有意に低下する傾向を認めた。特に、HRTVI、SDNN、rMSSD、pN50、DCは相関が高かった。一方で 心室性期外収縮では有意な傾向を認めなかった。24時間ホルター心電図を用いた心拍変動解析は、神経疾患の心臓合併症予後予測ができることを示唆している。 令和元年度も、データを追加して解析した。上記傾向を裏付ける結果となっていた。 一方で、目標としていた心筋症の重症化予後予測に関しては検討ができていなかった。多因子解析を要するため、令和2年度は臨床情報を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
緊急事態制限で県をまたいだ移動ができず、順調に対象症例を増やすことができなかった。代わりに臨床情報の収集を行うこととしたがこちらも移動制限のため十分な時間を取れず、まだ終わっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床情報の収集を終わらせ、多因子解析を行う予定。
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Causes of Carryover |
出張ができなかったため、旅費の支出がなかった。また、緊急事態宣言のため出勤が少なくなったため人件費も減少した。
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