2017 Fiscal Year Research-status Report
Long-term impact of ART on immune status of HIV-infected children
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17K10100
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
畢 袖晴 金沢大学, 医学系, 助教 (50565413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市村 宏 金沢大学, 医学系, 教授 (10264756)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | HIV / ART / 小児 / 免疫状態 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究背景・目的:抗HIV療法(antiretroviral therapy, ART)はHIVの複製を抑制し、CD4陽性T細胞数を回復すると共に免疫活性化も抑制する。しかし、CD4細胞サブセット(Th1/Th2/Th17/Treg)や免疫活性化がどのように変化するのかはっきりと分かっていない。申請者らは横断的調査を行い、小児ではHIV感染によりTregが早期に低下し、CD8細胞と単球が早期に活性化されること、ART導入により、Th1が早期に回復し、CD8細胞の活性化も早期に正常化するが、Th2/Th17/Tregの回復は徐々で、単球の活性化は有意に変化しないことを明らかにした。これらの結果は、HIV感染とARTが小児の免疫状態に及ぼす影響の特徴を示し、HIV感染児の治療に有用な情報を提供した。本研究ではART導入する小児を前向きに調査し、上記の結果を確認すると共に、長期ARTが小児の免疫状態に及ぼす影響を解明する。 2014-2016年、前向き調査を開始し、昨年度までに新たにART導入した小児38名をリクルートし,ART開始後6と12ヶ月でフォローできた9名を解析し、横断的調査した非HIV感染小児と比較した。Th1はART開始後6ヶ月に正常化し、横断的調査より速かった。CD8細胞活性化は横断的調査の結果と同様、ART開始後12ヶ月に正常範囲に抑えられた。 本研究は前前向き調査の継続であり、現在HIV感染小児のコホートが54名をリクルートし、そのうち11例が死亡、1例が治療中止、42名がフォローされている。ART開始後6/12/18/24ヶ月にそれぞれ21/23/22/14名をフォローした。また非HIV感染小児49名をリクルートした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.金沢大學とハノイ国立小児病院との共同研究体制がよく確立されており、研究がスムーズに進行している。 2.ハノイ国立小児病院において、血液ラボと臨床医の連携が順調で、非HIV感染小児の対象群も順調にリクルート出来ている。 3.HIV感染小児の担当医の交代のため治療処方スケジュールの調整があったため、感染小児のフォローアップに少し影響があった。
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Strategy for Future Research Activity |
1. ベトナム側との連携をより緊密にすることにより、情報を速やかに共有し、患者の定期的フォローを促進する。 2. 現在までの結果をまとめ、国際エイズ学会で発表する。
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