2019 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of factor VIII by activated protein C and protein S
Project/Area Number |
17K10125
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
武山 雅博 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30572010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野上 恵嗣 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50326328)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 第VIII因子 / 活性型プロテインC / プロテインS |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、FVIII重鎖上のAPC結合部位の同定をさらに進めた。SPR-based assayによるとFVIII A2ドメインに結合した(Kd 37 nM)。FVIII A2ドメインのアミノ酸残基400-429がAPC結合部位である可能性を想定していたが、ELISAで、DEGR-APCとFVIII A2の結合が、400-409, 409-420および420-429の各ペプチドにより抑制されるかを検討したが、いずれのペプチドも抑制しなかった。SPR-assayで、FVIII A2ドメイン420-429ペプチドのみがAPCと結合した。このことから、FVIII A2ドメイン420-429にAPCの新規結合部位が存在する可能性を証明した。また、FVIII重鎖・軽鎖上のAPC/PS両結合部位である、FVIII A2ドメインアミノ酸残基488~490およびC2ドメインアミノ酸残基2239をアラニンに変異させたFVIIIを作成作製した。PSを非添加・添加した場合のFVIIIとFIXaとの結合性をXa生成試験で検討した。Wild typeはPS添加により、FIXaとの結合性は約2.4倍低下したS488A/S489A/R490AとFIXaとの結合性は、PS添加によりその結合性は約1.1倍低下した。K2239AとFIXaとの結合性はPS添加によりその結合性は約1.75倍低下した。以上のことから、S488A/S489A/R490AおよびK2239AはPS添加によっても、WTほどはFIXaとの結合性が低下しないことが示された。以上の結果から、FVIII A2ドメインアミノ酸残基488~490およびC2ドメインアミノ酸残基2239はPSとの結合性は低下するものの、FIXaとの結合性はある程度保持されている事がわかり、新規FVIII製剤としての可能性を示唆していると考えられた。
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Research Products
(20 results)