2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of disease-specific therapy based on polycystic kidney disease pathophysiology focusing on lipid mediators
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17K10150
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
中西 浩一 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50336880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 友子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60433364)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 多発性嚢胞腎 / 上皮間葉移行 / 増殖 / 分泌 / 細胞外基質 / 脂質メディエーター / miRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
多発性嚢胞腎(polycystic kidney disease、PKD)は、わが国で最も頻度が高い遺伝性疾患であり、慢性腎不全の主要な原因の一つである。常染色体優性 (ADPKD)と常染色体劣性(ARPKD)があり、臨床上の差違にもかかわらず共通の基本的病態生理が存在する。 本研究の目的は、多発性嚢胞腎の複数の基本的病態生理における脂質メディエーターの関与とその機序を解明し、それらを修飾することによる病態生理に基づ いた疾患特異的治療開発のための基礎的知見の獲得、およびそのヒトへの応用のためのモデル動物を用いた治療研究による効果の確認である。 研究代表者の異動に伴い、若干の調節が必要であった。動物実験の遂行においては、研究代表者の新任地における研究体制の構築と並行して、前任地の研究分担者と密に連絡をとりつつ前任地での既存の検体を最大限に有効利用できるように努めた。 研究代表者がこれまでに継続的に取り組んできた本研究の根幹をなすPKDにおける細胞表現系の変化とSmad3リン酸化部位特異的変化について、継続性を重視しより精度の高い研究を進めるために、追加実験を実施して論文を完成させ採択された(H29年度)。これは本研究のテーマであるPKDと脂質メディエーターの関連を検討する上でも大変重要である。さらに本研究の論理的根拠を固めるために細胞を用いる研究を計画し、実施する体制を整えた。また、これまでのPKDにおける研究の継続として、miRNAと脂質メディエーターの関与について検討し、数個のmiRNAの関与を示唆するデータを得た。 最終年度にはmiR-23aがPKDの病態に関与するデータを得て、更なる研究を計画している。本研究を推進するための情報収集を国内外で積極的に実施し、最先端の情報を本研究に反映させるように努めた。
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Research Products
(5 results)