2018 Fiscal Year Research-status Report
Towards a treatment for congenital central hypoventilation syndrome based on the pathophysiology
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17K10171
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐々木 綾子 山形大学, 医学部, 准教授 (60333960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早坂 清 山形大学, 医学部, 名誉教授 (20142961)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 先天性中枢性低換気症候群 / PHOX2B遺伝子 / 遺伝子診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
先天性中枢性低換気症候群(congenital central hypoventilation syndrome: CCHS)の病因はPHOX2B遺伝子変異で,多くは4-13個のポリアラニン伸長変異(PARM),一部は非ポリアラニン伸長変異(NPARM)を有している. 臨床的にCCHSが疑われ,遺伝子検査を施行した332症例を対象とし,臨床症状についてアンケート調査を施行し,無呼吸発作,高炭酸ガス血症,ヒルシュスプルング病や自律神経症状の有無について検討した.PHOX2B遺伝子変異は141例(PARM128例,NPARM13例)に検出し,191例には変異を認めなかった.25PARMの発症時期は新生時期13例,乳児期4例,幼児期5例,学童期1例,成人1例であり,26以上PARMとNPARMはすべて新生時期であった. 遺伝子変異症例141例では,無呼吸発作と低換気は138例(98%),高炭酸ガス血症は113例(80%),ヒルシュスプルング病とヒルシュスプルング病類縁疾患は47例(33%%),腹部膨満と便秘症は20例(14%),徐脈・頻脈等は21例(15%),体温調節障害は2例(1.4%),瞳孔異常は6例(4%),胃食道逆流症は4例(3%)に認めた. 遺伝子変異未検出の191例では,無呼吸発作と低換気は155例(81%),高炭酸ガス血症は77例(40%),ヒルシュスプルング病とヒルシュスプルング病類縁疾患は5例(2.6%),腹部膨満と便秘症は7例(3.6%),徐脈・頻脈等は20例(10%),体温調節障害は9例(4.7%),胃食道逆流症は15例(7.8%)に認めた. 遺伝子変異症例では,無呼吸発作,高炭酸ガス血症,ヒルシュスプルング病などが高頻度に認められた.しかし,25PARMを有する症例では,成人発症例など,症状も非典型的で鑑別は困難であり,遺伝子診断を施行することが重要である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年間約30症例の検査申し込みがあり,約半分に遺伝子変異を検出している.ガイドライン作成において,鑑別診断を行うことが重要であり,そのための調査として詳細な臨床症状やアンケート調査により検討できている.
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Strategy for Future Research Activity |
無呼吸発作・低換気,高炭酸ガス血症,またヒルシュスプルング病や自律神経症状の有無をチェックすることで,ある程度の鑑別は可能である。特に無呼吸発作・低換気,高炭酸ガス血症は高頻度で遺伝子変異を持つ症例に認められる.しかし,25PARMは一般的に軽症であり,無呼吸発作が新生児期ではなく,乳幼児期や成人になってから発症する症例もあり合併症も少ない.今回の検討でもヒルシュスプルング病・ヒルシュスプルング類縁疾患の合併は25PARMには認められなかった.また,感染や麻酔を契機に発症することが知られている.そのため,遺伝子診断を施行し,鑑別診断を進めることが重要と考える.今後も症例を集積し,遺伝子検索を行い,臨床症状やアンケート調査で鑑別診断につながる情報を検討していく.また,少数ではあるが,遺伝子変異を認めなかった症例には,明らかにCO2応答換気反応が低下していた症例もあり,また、成人症例は原因が不明であることから、呼吸中枢に関連する他の候補遺伝子を今後検討していく.
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Causes of Carryover |
今年度の使用額が当初の予定額よりも使用せずに研究が進められたために次年度使用額が生じた。次年度も症例を集積し、遺伝子検索を行い、臨床症状やアンケート調査で鑑別診断につながる情報を検討していく。 また,少数ではあるが,遺伝子変異を認めなかった症例には,明らかにCO2応答換気反応が低下していた症例もあり,今後検討していく課題であり、検索を進めていく.
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[Journal Article] 先天性中枢性低換気症候群 (CCHS) を合併したmacrocephaly capillary malformation (M-CM) 症候群の1例2018
Author(s)
兵頭勇紀, 竹内章人, 山田洋輔, 長谷川久弥, 佐々木綾子, 早坂清, 森本大作, 玉井圭, 森茂弘, 中村和恵, 中村信, 影山操
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Journal Title
日本新生児成育医学会雑誌
Volume: 30
Pages: 73-78
Peer Reviewed
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[Presentation] 出生後に遺伝子検査にて中枢性低換気症候群と診断された羊水過多症の1例2018
Author(s)
森美妃, 加藤宏章, 阿南春分, 上野繁, 池田朋子, 阿部恵美子, 近藤裕司, 越智博, 依岡壮一郎, 海老原知博 井上博晴, 長友太郎, 穐吉眞之介, 佐々木綾子
Organizer
第54回日本周産期・新生児医学会総会