2018 Fiscal Year Research-status Report
壊死性腸炎に対するグレリンを用いた発症メカニズム解明と革新的新規予防治療法の開発
Project/Area Number |
17K10183
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
町頭 成郎 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (80404523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
家入 里志 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00363359)
大西 峻 鹿児島大学, 附属病院, 医員 (10614638)
山田 和歌 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 特任助教 (20457659)
川野 孝文 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40457651) [Withdrawn]
加治 建 鹿児島大学, 附属病院, 特任教授 (50315420)
武藤 充 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (70404522)
中目 和彦 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (70448570)
向井 基 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (80468024)
桝屋 隆太 鹿児島大学, 附属病院, 特任助教 (90448572)
矢野 圭輔 鹿児島大学, 附属病院, 特任助教 (30757919)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 壊死性腸炎 / グレリン |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで当科での壊死性腸炎モデルは新生仔SDラットに低酸素刺激(100%窒素ガス5分間吸入×4回/日)を4日間と生後1日目、2日目にE.coli由来のリポポリサッカライド(LPS)を4mg/kg経管投与することでモデル作成を行ってきた。ただ海外施設からの文献を参照すると実験動物としてマウスを用いている報告も多い。特にカナダ・トロントのThe Hospital for Sick ChildrenのProf. Agostino Pierroの研究室からは壊死性腸炎マウスモデルを用いた壊死性腸炎に対する多角的評価を加えた論文を近年多く報告されている。この施設のモデル作成は具体的には生後5日目から9日目に1日4回、10分間の低酸素刺激と5、6日目にLPS投与を行うことで壊死性腸炎を発症させている。当科実験モデルよりも低酸素刺激時間が長く、このモデルを利用することでより実臨床に近づいたモデルの作成が可能となり、グレリン投与の効果検証もより効率的に出来るのではないかと考えた。そこでの実験モデル作成のノウハウと壊死性腸炎の基礎研究の最新の知見を学ぶことを目的に短期留学という形でProf, Agostino Pierroの研究室にResearch Fellowとして参加することが可能となった。留学先の研究室では壊死性腸炎モデル作成のみならず、組織染色や免疫学的評価、位相差顕微鏡や電子顕微鏡を用いた病態解明にも取り組んでおり今後の自施設での研究方針や設備拡充の参考となった。またカンファレンスで現在のトピックについて協議する機会も得られとても刺激を受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
帰国後にトロントで学んだ壊死性腸炎マウスモデルを自施設でも作成し研究を発展させようと考えていたが、同じプロトコールでモデルを作成してもマウスの生存率がトロントの施設と比べ大幅に低下し検体数を稼ぐことが困難であった。その後も壊死性モデル作成実験を繰り返したが生存率の改善が乏しく、その原因として組織学的に腸管粘膜の壊死が強い傾向が観察されたことより低酸素刺激が強いことが懸念された。そのため実験手技の見直しや低酸素刺激時間の調整等を行いモデル作成の至適プロトコールの確立に大幅に時間を要した。最終的にはトロントの施設スタッフとディスカッションを行い、実験モデル作成プロトコールの修正点を協議した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後修正したプロトコールで実験モデルを作成し、まずは採取した検体の組織学的評価を行う。組織学的に修正プロトコールでのマウスモデルが壊死性腸炎モデルとして問題がないことを確認出来れば、その後免疫学的評価を追加することで今秋までの学会発表と論文報告まで到達可能であると考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] The protective effect of fish oil lipid emulsions on intestinal failure-associated2018
Author(s)
Machigashira S, Kaji T, Onishi S, Yamada W, Yano K, Yamada K, Masuya R, Kawano T,Nakame K, Mukai M, Ieiri S
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Journal Title
Pediatric Surgery International
Volume: 34
Pages: 203-209
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Ghrelin Stimulates Intestinal Adaptation Following Massive Small Bowel Resection2018
Author(s)
Onishi S, Kaji T, Yamada W, Nakame K, Machigashira S, Yano K, Kawano M, Harumatsu T,Masuya R, Kawano T, Mukai M, Yoshioka T, Souda M, Hamada T, Tanimoto A, Ieiri S
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Journal Title
Peptide
Volume: 106
Pages: 264~267
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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