2019 Fiscal Year Annual Research Report
Functional genomic analysis of skin disorders with alarmin activation
Project/Area Number |
17K10219
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
山西 清文 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10182586)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アラーミン / IL-33 / アトピー性皮膚炎 / 角化症 |
Outline of Annual Research Achievements |
外界からのさまざまな侵襲や表皮のバリア障害によって皮膚がストレスに曝されると、角化細胞などからカルプロテクチンやIL-33などの警告因子(アラーミン)が放出され、生理的な修復反応や自然免疫系の炎症反応が誘導される。これらの反応の持続は、皮膚の自律的な制御機構を越えて難治性皮膚疾患の病態に深く関与すると推測される。本研究は、皮膚における警告因子によって活性化される分子システムの探索を通じて皮膚疾患の病態を理解することを目的とし、新たな治療標的分子の開発を目指している。
本年度は、アラーミンが病態に関与する可能性のある角化症とアトピー性皮膚炎を対象として研究を行った。角化症については、掌蹠角化症、先天性魚鱗癬各1家系のexome解析により、それぞれ原因となる遺伝子変異を同定した。また、アラーミンとしての役割が報告されているカルプロテクチンの発現が、トランスグルタミナーゼ欠損症だけでなく、メレダ病の病変部表皮においても発現増加することを免疫組織化学で明らかにした。アトピー性皮膚炎に関しては、IL-33が皮膚で発現が増加すると、2型自然リンパ球と好塩基球が活性化され、アトピー性皮膚炎の免疫病態を誘導されることを実験的に明らかにした。さらに、ヒト皮膚におけるIL-33のスプライシングバリアントについてmultiple PCRを行い、アトピー性皮膚炎患者では健常人と異なるバリアントを検出した。
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Research Products
(2 results)