2019 Fiscal Year Annual Research Report
CLEM-FIB/SEMを用いた接触皮膚炎惹起相におけるiSALTの三次元構築
Project/Area Number |
17K10222
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
夏秋 洋平 久留米大学, 医学部, 講師 (40389309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大畑 千佳 久留米大学, 医学部, 准教授 (70362712)
石井 文人 久留米大学, 医学部, 准教授 (80330827)
TEYE KWESI 久留米大学, 皮膚細胞生物学研究所, 助教 (30599303)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | iSALT / 接触皮膚炎 / FIB/SEM / CLEM / NIRB |
Outline of Annual Research Achievements |
実験計画1の<CLEM-FIB/SEM技術による皮膚観察技術の確立:接触皮膚炎惹起相におけるiSALT(接触皮膚炎を誘導するために必須の皮膚内免疫細胞集簇の呼称)を介した皮膚内抗原提示を解析する要素技術>について、当初はハプテンで感作したC57BL/6マウスの表在リンパ節から回収したT細胞を赤色蛍光で標識し、これをCD11c-YFPマウス(CD11c陽性細胞(樹状細胞)がYFP蛍光を発するよう遺伝子改変されたマウス)へ養子移入したのち、マウスの耳介に接触過敏反応を惹起し、二光子励起顕微鏡を用いて皮膚炎惹起後の皮膚内でのdDCsとメモリーT細胞を可視化、かつ各タイムコース(惹起前、惹起直後、1時間、3時間、6時間、12時間、24時間)ごとに固定し、経時的形態変化を観察し、それに続きCLEM-FIB/SEMによる三次元電子顕微鏡観察を実施する予定であったが、研究責任者の臨床業務により充分な研究時間が確保できず、また人員不足もあり、マウスの購入・飼育ができなかったことからプロジェクトの進捗状況は滞った。 そこで、引き続き実験動物の導入準備を進めながら、同時にiSALTをヒトの皮膚で観察する計画を追加し、ヒトの接触皮膚炎患者から渉猟した皮膚試料に対しFIB/SEMを用いて皮膚内の樹状細胞ならびにT細胞の会合を観察することとした。具体的には、2人の接触皮膚炎患者から皮膚試料を渉猟し、病理組織学的検討ならびにFIB/SEMでの撮像を行った。病理組織学的には皮膚内にiSALTの特徴を有する免疫細胞集簇が誘導されていることが確認され、加えてFIB/SEM撮像データからの三次元再構築を進めた。 しかしながら、2019年4月からの日本学術振興会海外特別研究員としての海外派遣を期に、いったん本プロジェクトの中断手続きを行い、今後は帰国後の2021年4月14日より研究再開予定とした。
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