2017 Fiscal Year Research-status Report
Investigation of the role of HLA-A in the pathogenesis of autoimmune vitiligo and regulatory mechanism of HLA-A expression
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17K10228
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
林 昌浩 山形大学, 医学部, 講師 (30396569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 民夫 山形大学, 医学部, 教授 (30206502)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 尋常性白斑 / HLA-A / 発症リスク |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人での尋常性白斑の発症リスクに関係する一塩基多型(SNP)が既に報告されており、そのgenotype(遺伝子型)を判読することからプロジェクトを開始した。日本人ボランティア36人に文書を用いて研究内容について説明し同意を得たのちに、提供された唾液からgenomic DNAを抽出し、PCR法及びSangerシークエンス法でSNPの遺伝子型を確認した。rs3823375が、日本人において最も尋常性白斑のリスクに関係しているSNPとされており、そのSNPの塩基においてTが野生型、Cがハイリスク型であり、T/Tのハイリスクのホモ接合が6名、T/Cのヘテロ接合が17名、C/Cの非ハイリスクのホモ結合が13名であった。当初の研究計画では、各genotypeから5名づつ末梢血由来RNAを採取して、解析する予定であり、十分なボランティア数が得られた。 各genotypeのボランティアから(ハイリスク6名、ヘテロ接合6名、非ハイリスク9名)末梢血を採血した。 今後は、採取した末梢血からRNAを抽出し、HLA-A mRNAの発現をQPCR法で解析し、genotypeとHLA-A mRNAの発現の相関についてみることにしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究でまず解析したいSNP周囲にも、塩基の挿入・欠失を伴う他のSNPが散在しており、ボランティアによりそれらのSNPが存在すると当該SNPのgenotypeを判読することができず、PCRプライマーをデザインし直す必要があり、非翻訳領域のプライマーデザインは翻訳領域のそれよりも膨大であり、特異的なプライマーをデザインするには複数のプライマーをデザイン・試みる必要があり、この探索的作業により当初の予定よりも若干の遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はまず、各genotypeのボランティアから採取した末梢血からRNAを抽出し、HLA-A mRNAの発現をQPCR法で解析し、genotypeとHLA-A mRNAの発現の相関についてみることにしている。HLA-A mRNAは、これらのSNPのgenotypeにより影響を受けることが推測されており、このSNPを含む領域にHLA-A発現調節に関わる転写因子結合部位が存在しているかどうか、機能解析を行う。HLA-Aは尋常性白斑だけでなく、他の多くの自己免疫疾患の発症リスクにも関与しており、HLA-Aの発現調節機構を明らかにすることは、尋常性白斑だけでなく他の自己免疫性疾患の病態にも新たな知見を与えるものと考えられる。
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Causes of Carryover |
研究の進捗状況が予定よりもやや遅れており、想定していた物品の一部を、まだ購入していないため。研究計画は次年度に引き続きて行われるため、助成金も次年度に予定通り使用する予定である。
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