2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of the role of HLA-A in the pathogenesis of autoimmune vitiligo and regulatory mechanism of HLA-A expression
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17K10228
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
林 昌浩 山形大学, 医学部, 講師 (30396569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 民夫 山形大学, 医学部, 教授 (30206502)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | HLA-A / 白斑 / 発症リスク / 一塩基多型 / eQTL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的・意義について説明し、書面にて同意された日本人ボランティアから口腔粘膜を採取し、以前報告されている日本人の白斑発症リスクに関連するいくつか部位の一塩基多型(SNP)を調べた。最も発症リスクと関連するSNPに基づいて、高リスク、ヘテロ接合、非高リスクの3群に分類した。ボランティアを約80名募って、その内訳は高リスク6名、ヘテロ8名、非高リスク9名であった。SNP周囲に多くの挿入・欠失多型が存在するため、分類不能のボランティアが約60人に上った。 次に、白斑発症リスク分類が可能であったボランティアの末梢血を採取し、HLA-A mRNAの発現量を定量的PCRで解析したところ、高リスクではHLA-A mRNAの発現量が高く、ヘテロ接合、非高リスクでは順に発現量が少なかった。高リスク群と非高リスク群の違いは統計学的に境界領域で有意ではなかった(P=0.065)。しかしながら一定の傾向が認められるため、統計学的有意差を得るためにボランティアを増やして、新たに検討する予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ボランティアを募集することが困難となっており、状況を観ながら進めていく。 HLA-Aは本研究で対象としている尋常性白斑だけでなく、様々な自己免疫疾患、腫瘍免疫にも関与しているため、この発現調節機構を明らかにすることは、尋常性白斑の発症メカニズムを明らかにするのみならず、免疫学全体にインパクトを与える研究結果であると考える。 このSNPがHLA-A mRNA発現量に相関しているメカニズムについて、米国および欧州の複数の研究組織で行っているGTEx (Genotype-Tissue Expression) プロジェクトの、量的形質遺伝子座による発現(expression Quantitative Trait Locus, eQTL)を解析し、このSNPがデータベース上においても、HLA-A mRNA発現に関係しているかどうか検討する。
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Research Products
(1 results)