2022 Fiscal Year Annual Research Report
clozapine-induced agranulocytosis and glucose intolerance
Project/Area Number |
17K10269
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野 信 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60623402)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 統合失調症 |
Outline of Annual Research Achievements |
Clozapine(CLZ)は治療抵抗性統合失調症に唯一有効な薬剤であり、臨床効果が期待できる反面、無顆粒球症、顆粒球減少、耐糖能異常などの重篤な副作用が出現するため、この薬剤の治療が十分普及しているとは言えない。このため、CLZの安全性向上は急務であるが、その副作用のメカニズムは解明されておらず、予測、回避も困難である。本研究では、これまでに行ってきた薬理遺伝学的手法を用い、CLZ誘発性糖代謝異常、体重増加のメカニズム解明、遅延型免疫反応がCLZ誘発性無顆粒球症、顆粒球減少に関与しているという仮説の検証を目的とした。サンプル収集において、Clozapine誘発性の無顆粒球球症、顆粒球減少症の症例がなく研究終了した。研究期間中に、第28回日本臨床精神神経薬理学会において、統合失調症を対象とした脂質代謝と抗精神病薬についての関連について発表を行った。同様に、抗精神病薬内服中の統合失調症におけるHDLコレステロールと非定型抗精神病薬との関係についてBMC Psychiatry誌に報告した。第115回日本精神神経学会において、Clozapineン内服中の炎症系サイトカインについて発表を行った。第29回日本臨床精神神経薬理学会において、統合失調症を対象とした中性脂肪値と抗精神病薬について発表を行った。統合失調症における中性脂肪値と非定型抗精神病薬についてClinical Neuropsychopharmacology and Therapeutics誌に論文を報告した。国内雑誌にClozapine投与による妊婦, 授乳婦, 児への影響について報告した。また、NeuropsychopharmacotherapyにLipid Metabolism Disorders During Antipsychotic Treatment for Schizophreniaを執筆した。
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