2020 Fiscal Year Research-status Report
オキシトシンが統合失調症の臨床症状・社会行動障害に与える影響についての検討
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17K10279
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
三浦 至 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (30612709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢部 博興 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60210316)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オキシトシン / 統合失調症 / 表情認知 / 事象関連電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
オキシトシン点鼻薬は本邦で未承認医薬品であり,本研究は2018年4月より施行された臨床研究法において特定臨床研究に該当する.この特定臨床研究として 継続投与試験を行うには実施体制として問題点や課題が多いため,オキシトシン単回投与試験を行う方針に切り替え,統合失調症患者を対象にオキシトシン投与群,プラセボ投与群とに無作為に割り付け,二重盲検下にそれぞれ単回投与を行うこととした.2018年3月末日まで,26名の統合失調症患者に対しての投与を行い,Facial Emotion Selection Test (FEST)を用いて投与前後の社会認知(表情認知)の評価とともに,事象関連電位であるmismatch negativityの測定を行った. この26名の統合失調症患者の結果について統計解析を行うとともに,国内学会(第49回日本臨床神経生理学会学術大会,第22回日本薬物脳波学会)での発表を行った.現在再解析を行い,現在学術誌での発表に向けて論文作成中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画からは変更を余儀なくされ単回投与の実施となったが,統合失調症患者へのオキシトシン投与をプラセボ対照二重盲検比較試験という形で行うことが出来た.最終年度内で論文作成と学術誌での発表を目指す.
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Strategy for Future Research Activity |
26例の統合失調症患者に対し,オキシトシンまたはプラセボの投与が完了したため,表情認知の評価として行ったFacial Emotion Selection Test (FEST),事象関連電位であるmismatch negativityの結果について再解析を進めるとともに,論文作成の上学術誌での発表を行う.
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Causes of Carryover |
研究計画の変更と,コロナウイルス感染拡大のため学会発表が予定通り行えなかったため次年度使用額が生じた.令和3年度ではサブ解析や再解析とともに論文作成と行っていく.
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