2019 Fiscal Year Annual Research Report
The clarification of the symptom onset and novel treatment application using DAT-SPECT in dementia with Lewy bodies.
Project/Area Number |
17K10312
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
小林 清樹 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (50569035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 恵理 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30301401)
鵜飼 渉 札幌医科大学, 医療人育成センター, 准教授 (40381256)
相馬 仁 札幌医科大学, 医療人育成センター, 教授 (70226702)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | DLB / DAT-SPECT / 脳血流SPECT |
Outline of Annual Research Achievements |
レビー小体型認知症(Dementia with Lewy Bodies: DLB)は、アルツハイマー型認知症(Alzheimer Disease : AD)に次いで頻度の高い変性性認知症性疾患であるが、ADと比較するとその症状は、精神症状を含めて多彩であり、病初期にはしばしば誤診が生じる。また、パーキンソニズムが顕著な患者では、QOLが著しく障害される。DLBの診断基準においては、DAT-SPECTにおける大脳基底核でのドパミントランスポーターの取り込み低下は、Probable DLBを満たすための診断基準において指標的バイオマーカーとなっている。しかしその関心領域である基底核の脳血流については十分な検討がなされていない。 脳血流SPECTでは、「線条体の血流が代償的に増加している」という報告(Sato T, 2007.)もあるが、脳の部位ごとの血流を統計的に評価した研究は少ない。SPECTで得られた情報を3D-SRTで半定量化し、線条体、尾状核、被殻、後頭葉も含めた全ての領域について検討した。その結果、線条体については、有意な結果は得られなかったが、左上後頭回の血流低下(有意確率P=0.0405)が認められた。また、左梁下野(P=0.0346)、右直回(P=0.0395)、右島(=0.0005)、右橋(P=0.0252)においては、血流が有意に上昇していることがわかった。これらの結果を踏まえて、パーキンソン症状や幻視などの症状の責任病変に関する手がかり、治療への糸口を検討している。
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