2019 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive research for prevention, treatment, and evaluation of delirium with respect to melatonin and orexin neurotransmission
Project/Area Number |
17K10342
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
八田 耕太郎 順天堂大学, 医学部, 教授 (90337915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 裕之 金沢大学, 医学系, 教授 (30231476)
内村 直尚 久留米大学, 医学部, 教授 (10248411)
西村 勝治 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60218188)
岸 泰宏 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60256930)
竹内 崇 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (70345289)
杉田 学 順天堂大学, 医学部, 教授 (20322414)
臼井 千恵 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70453587)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | せん妄 / 予防 / メラトニン / オレキシン / ラメルテオン / スボレキサント |
Outline of Annual Research Achievements |
せん妄は、転倒骨折、身体疾患の重篤化、その後の認知症発症、フレイル促進、生命予後に関わるため、早期発見や予防に重きがおかれつつある。日本総合病院精神医学会のせん妄研究グループDELIRIA-Jは、せん妄予防のランダム化比較試験(Hatta et al, JAMA Psychiatry 2014;71:397, JAMA 2015; 314:1071, J Clin Psychiatry 2017;78:e970)でメラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬の効果を実証した。しかし、実臨床での大規模な検証は未実施だったため、両剤をせん妄リスク患者の不眠あるいは前夜にせん妄を呈した患者の当夜の不眠に対して投与する場合、せん妄予防効果があるかを9つの総合病院でせん妄(DSM-5)出現を主要評価項目として検証した。前夜せん妄出現した患者は422例であった。このうち両剤の投与がなかった89例のうち59例(66.3%)にせん妄が出現したのに対し、いずれかが投与された333例では133例(39.9%)のせん妄出現にとどまった(RR 1.66, P<0.0001)。一方、せん妄リスクがあり前夜せん妄出現しなかった患者は526例であった。このうち両剤を投与しなかった125例のうち30例(24.0%)にせん妄が出現し、いずれかが投与された401のうち63例(15.7%)にせん妄が出現した(RR 1.53, P=0.043)。このように前夜せん妄出現した患者の当夜の不眠対策としてメラトニン受容体作動薬およびオレキシン受容体拮抗薬がせん妄予防的に作用していることが実臨床において示唆され、この成果をJ Clin Psychiatry誌、第6回AsCNPなどで発表した。 また、簡易脳波計によるせん妄予測研究では、せん妄リスク14症例の解析で入院時に既に基礎活動が徐波傾向を示している可能性が窺われた。
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Research Products
(18 results)
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[Presentation] Real-world effectiveness of ramelteon and suvorexant on delirium prevention in 967 patients with delirium risk factors2019
Author(s)
Kotaro HATTA, Yasuhiro KISHI, Ken WADA, Takashi TAKEUCHI, Naoko HASHIMOTO, Kiyoko SUDA, Toshihiro TAIRA, Kazuo TSUCHIDA, Takashi OHMORI, Nobuya AKIZUKI, Yuko NISHIO, Yukiko NAKANISHI, Chie USUI, Akiko KURATA, Naoki HORIKAWA, Hiroshi EGUCHI, Shigeo ITO, Hitoshi MUTO, Hiroyuki NAKAMURA, Naohisa UCHIMURA for the DELIRIA-J
Organizer
6th Congress of Asian College of Neuropsychopharmacology (AsCNP)
Int'l Joint Research
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