2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17K10344
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
早川 徳香 南山大学, 人文学部, 准教授 (20410756)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 神経性やせ症 / 大学精神保健 / 自閉スペクトラム症 / 併存妥当性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度新入生2187名(男性956名、女性1231名)を対象に調査を実施した。保健関連書類とともに調査説明書と質問票を予め配布し、調査参加に希望する学生は自宅で回答後、健康診断時に提出するよう依頼した。質問票は学籍番号、氏名、性別等の基本事項、EDI-2(食行動異常)、BDI(抑うつ気分)、AQ-J(自閉スペクトラム症傾向)、SSQ-6(ソーシャルサポート)で構成された。 【一次質問票調査】その結果、1473名(67.4%)が健康診断時に質問表を提出した。うち記名などの基本事項以外の調査票が未記入であった240名を除外し、1233名(56.4%)を調査参加者とした。 【二次面接調査】一次調査質問票回答で二次面接調査への参加を希望した学生164名にメールあるいは電話で連絡をとった。その結果、36名(22.0%)が二次面接調査に参加した。二次面接調査ではSCID-I摂食障害項目、大うつ病性障害項目を実施した。2名が回避・制限性食物摂取障害、1名が神経性過食症、2名が大うつ病性障害に該当し、32名が摂食障害項目ならびに大うつ病性障害項目に該当しなかった。 現在、①自閉スペクトラム症及び神経性やせ症について、年度ごとの有病率、②自閉スペクトラム症と神経性やせ症の認知特性上の関連性について、本邦の学生での再現性の検討、③大学生が神経性やせ症を発症する心理社会的危険因子・改善因子、④自閉スペクトラム症傾向の高い大学生が抑うつ状態を発症する心理社会的危険因子、⑤自閉スペクトラム症指数がその他の精神徴候に影響される可能性、⑥精神障害の診断と統計マニュアル第5版(DSM-5)の神経性やせ症と神経性やせ症の臨床尺度の併存妥当性の検証を解析している。
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