2017 Fiscal Year Research-status Report
Construction of a disposable synthesis system for F-18 labeled tracers by solid phase extraction method
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17K10362
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲 定宏 大阪大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (60599843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 泰和 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座助教 (60397643)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 固相抽出法 / FBPA |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、当初の研究計画書においては、[18F]F2ガス法を用いた薬剤([18F]FBPA及び[18F]FAMT)合成における固相抽出条件の検討を予定していた。まず、[18F]FBPAについて HPLC分取後の固相抽出カラムを用いた精製条件を検討した結果、逆相(C2,C18及びHLB)及弱陽イオン交換(CM)カラムでは、FBPAを十分に保持することができなかったが、強陽イオン交換(IC-H,PS-H,MCX)カラムでは、95%以上の保持を確認した。しかし、IC-H及びPS-Hでは、有機溶媒(エタノール)、りん酸緩衝液どちらを通じても溶出することができなかったが、MCXにおいては、0.1mol/Lりん酸緩衝液(pH7.0)20 mLを通じることで、ほぼ全量のFBPAを回収できることを確認した。上記の条件にて、ホットテストを実施した結果、HPLC分取後の[18F]FBPAをMCXに保持し、0.1 mol/Lりん酸緩衝液(pH 7.0)21 mLを用いることで96 %の回収率が得られた。また、回収に用いる0.1 mol/Lりん酸緩衝液のpHについて、6.0及び8.0において同様に検討を行った結果、それぞれ93 %及び98 %と良好な値を得ることができた。 また、[18F]FBPA分取工程の固相抽出条件を検討においては、前駆体であるBPAとFBPAを上記カラムで分離を試みたが、pKaがほぼ同じであるということなどから、良好な結果を得ることはできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度の研究では、[18F]F2ガス法で製造する2薬剤についての検討を予定していたが、そのうち[18F]FBPAのみの検討であった。また、精製法については確立できたが、分取工程について良好な結果が得られていない。上記のことから、やや遅れていると判断した。 しかし、精製法については、[18F]FAMTにも応用できると考えられることから、今年度実施した内容を用いながら研究を進行できるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度については、引き続き[18F]FBPA分取工程及び[18F]FAMTの固相抽出条件について検討を行う。また、併せて研究計画書に記載した[18F]F-法による2薬剤について合成法の確立及び分取、精製工程の固相抽出化を目指す。
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Causes of Carryover |
[18F]FAMTの固相抽出条件に使用予定であった消耗品などの購入は行っていないため、次年度使用額が生じた。 [18F]FAMTについての検討を実施するための消耗品などを購入する。
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