2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a radioactive probe targeting the cell cycle regulatory factor CDK2
Project/Area Number |
17K10369
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
北浦 廣剛 北海道医療大学, 薬学部, 准教授 (10281817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大倉 一枝 北海道医療大学, 薬学部, 教授 (60094827) [Withdrawn]
大島 伸宏 北海道医療大学, 薬学部, 助教 (80508648) [Withdrawn]
久下 裕司 北海道大学, アイソトープ総合センター, 教授 (70321958) [Withdrawn]
東川 桂 北海道大学, アイソトープ総合センター, 助教 (10756878) [Withdrawn]
水野 雄貴 北海道大学, アイソトープ総合センター, 助教 (90805194)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | がんイメージング / CDK2 |
Outline of Annual Research Achievements |
各種がんにて活性の高い細胞周期制御因子CDK2のキナーゼ活性中心を標的として合成した化合物 I-KANは、CDK2へのIC50は96 nMであり、がんイメージング剤として有望であった。この放射性ヨウ素置換体125I-KANに関して、放射化学的収率22%、放射化学的純度97%、比放射能38 GBq/mmolとなる合成法を確立した。放射性標識化合物の細胞内取り込み効率の評価を行うため、ヒト皮膚がん細胞(A431)と胃がん細胞(MKN45)を用い、培養シャーレ内での放射性化合物の細胞取り込み実験を行った。A431細胞において時間依存的な細胞内取り込みの上昇が認められ、化合物添加後10分にて 170 %Dose/mg protein の高値が認められた。しかし、CDK2阻害剤AT7519を用い、細胞取り込みへの競合によりその特異性を検討したが、濃度依存的な阻害効果の増大が弱く、他のCDKファミリーへの結合の関与が示唆された。そこで、CDK1からCDK7に関して、I-KAN化合物による各キナーゼ活性へのIC50値を測定したところ、CDK2への結合活性が一番強力なものの、CDK1とCDK6に対してもその0.4-0.6倍の結合能を有することが判明した。よってI-KAN化合物は、標的としていたCDK2以外にCDK1、CDK6にも結合し、担がん動物モデルを用いた画像診断に影響を与える可能性が示唆された。そこでさらに、ウェスタンブロット法を用いて、CDKファミリータンパク質の発現量を各種がん細胞株にて比較解析した。その結果、CDK2タンパク質の発現量が多く、かつ125I-KAN化合物の細胞取り込み活性が高く、またCDK2阻害剤による細胞取り込み阻害効果が強いヒト胃がん細胞株MKN45が、担がんモデル動物の作成に適していると考えられた。担がんモデル動物の作成、解析を進めていきたい。
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