2020 Fiscal Year Research-status Report
Gd-EOB-DTPAおよびICGを用いた新たな肝腫瘍診断法の開発
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17K10393
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤井 宏行 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (80770437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐生 茂 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (20313124)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | MRI / 肝細胞癌 / 肝転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究では腫瘍の種類(肝細胞癌もしくは転移性肝腫瘍)に関わらず、ICG投与下におけるEOB-MRIの腫瘍信号は非ICG投与下でのEOB-MRIの腫瘍信号が上昇していることが確認された。 本年度においては上記データの追加検討にて脾臓の信号の測定を行ったが、脾臓においてはICG投与の有無でEOB-MRIの信号に目立った変化は認められなかった。ただし状況としてはICGが肝実質のEOB取り込みを阻害することで血液プール中のEOB濃度が上昇することにより、腫瘍信号の上昇が起きた可能性が高いと考えられた。そのため行った追加実験では、EOBを投与して10分後にICGを投与した場合においても、腫瘍信号の上昇(ファントムを基準としたEOB投与後5分後CNR 0.140 → EOB投与後20分後(つまりはICG投与後10分後)CNR 0.176)が確認されたため、腫瘍信号の変化はやはりICGによる肝実質のEOB取り込み阻害によって血液プールのEOB濃度上昇が起こった結果と考えられた。 そのため、本研究の目的であるICG投与下および非投与下におけるEOB-MRIの所見により肝細胞癌と転移性肝腫瘍を鑑別するためには、ICGの量を下げることによりICGによる肝実質のEOB取り込み阻害の影響を少なくする必要があると考えられた。その反面、量を少なくすることはICGの腫瘍信号そのものへの影響も小さくなる恐れがあり、繊細な量の調整が必要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナの影響にて、実験進捗に影響が強く出ました。
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Strategy for Future Research Activity |
一年の研究期間の延長により、EOBおよびICGを用いた肝腫瘤の由来を鑑別できるMRIプロトコールの確立を目指す。
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Causes of Carryover |
全体的な研究の遅れにより、購入予定であったが購入していない機材等があります。
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